嘘つきプリンス 《片寄涼太》

Prince 8 ページ8

side A









あの偽王子め〜〜！！！


王子からの頭ポンポンからのスマイル。


昔の私なら嬉しかったかもしれない。


でも今となってはそれは私へのからかいと

女子達を嘲笑う気持ちがあってこその行動。





おかげで私は今…









「Aちゃんって片寄王子とどういう関係？！」

「付き合ってんの？」

「あの子が…？似合わなーい」

「てかそもそも誰？」






なんて色んな言葉を浴びせられることになるなんて…


ほんとあの王子…何が学園のプリンスよ！！！



どうにか作り笑いで応対して

逃げるように帰ることに。









・









家は学校から自転車で五分。

とてつもない近距離で助かった。





今日1日の疲労感は半端じゃない…

もうあんな王子に関わりたくない…




なんて思うのもつかの間、

鳴り響く着信の音。




…それも知らない番号。






怪しい電話の可能性もあるな…

詐欺？いや、歳的にありえないか。



どうする？出る？無視？



迷いに迷って私は無視を選択した。




まさかその着信の相手が

私を悩ます奴からだなんて

その時の私は思いもしなかった。









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