嘘つきプリンス 《片寄涼太》

Prince 15 ページ15

side 涼太









朝から教室に入ると、

女子から質問攻め。(稀に男子)




有田さんと付き合ってるってほんと？

なんであの子と？

どっちが告ったの？

いつから？





なんて、めんどくさい質問ばっか。

それを俺はいつもの作り笑顔で淡々と…

言えてないこともあるけど。



っていうかどっちから告ったかっていうの、

あいつと相談してなかったなあ…

後で呼び出して話し合うしかねえな。



そう思って1時間目、

俺らは隣のクラス同士だから、

廊下に出て龍友くんと話してると…

今度は寄ってくるのは他クラスの女子。

そしてまた同じ質問。

軽く交わしてると教室からAが出てくるのが見えた。

でもAは俺らの周りのざわつきを見て目をそらす。


あー…さすが。


友達はグイグイと俺の方にAの腕を引くのに、

それに反発するように逆方向に進む。



さてさて、どうしますかね。



そう思った矢先、

「ねえ片寄くん、あそこにいる子だよね？有田さんって」

そう言う1人の女子。




「あーー、うん」




「へえ〜…」

「そんな可愛くないねえ」

「普通って感じ」

「片寄くんとは釣り合わない感じ〜」

「もしかして片寄くんゴリ押しされて付き合ったんじゃないの？」

「絶対そうだよ〜片寄くんが選ぶわけない〜」







…あーもううるせえな。

お前らみたいな尻軽オンナよりよっぽどマシだっつーの。








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