初恋サクラ《佐野玲於》 (ページ48)

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☆ ページ48

side A

「あーあ…チャンスが…」

「私も思ってる、わかってるよ」

今日は食堂で昼ごはん。

そして朝の出来事を全部ナギサに話す。

そうしたら案の定呆れた顔する。

「それめっちゃチャンスじゃん！今日で席替えなのに…」

「え、嘘、」

「先生いってたよ？今日の7時間目にするって」

「聞いてない…」

「佐野ショックでぼーっとしてたんじゃないの？」

「多分…」

そう言うと大きいため息をつかれる。

…そんな顔されると私もヘコむ。

好きでこんなに意気地無しなわけないじゃん。

私だって…ね。

「まあ過ぎたことはしょうがないし、席替えももしかしたらまた近くになるかもじゃん」

「多分ならない」

「なんでそんなネガティブなの…」

「私いっつもいい席だった次の席悪いんだもん」

…どうしよう

最近忘れてたけど、

長岡なんかと隣になったら…

「私学校来ないかも」

「え、なんで？！」

「…もうやだ」

そう言ってパクリとカレーを一口。

…美味しいのに、憂鬱だからかな。

いつもみたいに幸せになれない。

「…もう好きなのやめたい」

「またそれ～？」

「佐野くんもっとブサイクになればいいのに」

「おい( 笑 )」

これ、かなり本気で思ってる。