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放課後、岩本くんとの待ち合わせ場所に向かおうと学校を出れば何やら正門の近くが騒がしい。
また目黒くん?
いや、部活だからグラウンドにいるはずだ。
結花が練習見に行くって飛んで教室を出ていったし。
だんだんと正門に近づくにつれて鮮明になるうちじゃない高校の制服。
高身長で少し長めの前髪をあげて…もしかして…?
「岩本くんっ」
「あ、お疲れ様」
「なん、で?」
「通り道だしまだ学校にいるならここから一緒に行ってもいいかなって思ってさっきチャット送ったんだけど」
「え!ごめん!見てなかった」
「大丈夫。会えたし。んじゃ行くか」
岩本くんは周りにいる女子生徒を気にも止めず私の手からカバンを取り、自転車のカゴに入れて歩き出した。
「あ」
「これくらい甘えといて?」
「…ありがと」
周りから視線を感じつつ岩本くんと並んで歩く。
今日学校がどうだったとか、こんな先生がいるとか昨日みたいになんでもない話をしながらたどり着いた場所は最近できたタピオカ屋さん。
「来てみたかったんだよね、ここ。俺タピオカ好きなの」
岩本くんって…甘いの好きなんだ。
またひとつ、ギャップ発見。
「…意外だなとか思ってるんだろ」
「んーん、私も来たかったなって思ってたの」
「本当かよ〜」
怪しんでくる岩本くんがなんだか可愛くて本当のことはこのままそっと心に閉まっておくことにした。
「部活ばっかでなかなか来れないし今日しかないと思ってさ」
「貴重な休みなんだね」
「まあ、急遽決まった休みなんだけどね」
2人でタピオカを注文してお礼だからと岩本くんが支払いをしてくれる。
お礼を言って空いてる席に座った。
「それでも帰ったら筋トレはするけど」
「すごい…」
「毎日やんないと気が済まないだけ」
「それでもすごいよ」
「いつか大事な人ができた時に守れるように、ってのもある」
大事な人、か。
「その人、岩本くんに守ってもらえてきっと幸せだね」
岩本くんは一瞬、目を大きくした。
「…だといいな」
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涼-suzu-(プロフ) - ayaさん» ありがとうございます。シリーズ読み直し月間!なんて素敵なワード!私もそんなaya様にときめいております(◦ˉ ˘ ˉ◦) (9月12日 15時) (レス) @page42 id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - トキメキきゅんきゅんしたくて、シリーズ読み直し月間にしました( ´ ▽ ` )久しぶりに読んでもまた新しい気持ちでときめいております♡ (9月12日 0時) (レス) @page43 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - あやかぽん。さん» どういたしまして岩本くん(?)最後まで読んでいただきありがとうございます。第2弾、ご期待に添えられるかは分かりませんが…楽しみにしていてください! (2021年9月18日 15時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
あやかぽん。(プロフ) - ドギューーーーーーン(パタリ)もう、もう、ベンチになりたい(どこの)(花火大会の)ああこんな青春を高校時代にしたかったです…ありがとう岩本くん(違)シリーズということなので次の方も楽しみにしています!!ひとまずひーくん編、お疲れ様でした! (2021年9月18日 10時) (レス) id: 2ac8db89d5 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - あやかぽん。さん» コメントありがとうございます<(_ _*)>モキキュン(とは)していただけて嬉しいです!ギュンギュン(とは)に変わるように物語書いてますので、最後まで楽しんでくださいませ…。 (2021年9月17日 7時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2021年9月3日 8時