どうしてこうなっちゃったのかな ページ26
お兄ちゃんはギュッと私を抱き締め返して眠りについた。
スヤスヤと寝息を立てるお兄ちゃんの顔を盗み見る。
綺麗な顔立ちしてるなあ。
最後だからとぽってりとした唇に触れるだけのキスをした。
『お兄ちゃん、今までありがとう。大好きだったよ』
私もお兄ちゃんにくっついて夢の中へ。
朝、起きても私はお兄ちゃんに抱きしめられたままだった。
起こさないように腕からすり抜け、自分の部屋のカーテンを開ける。
いつかと同じ雲ひとつない快晴の空。
朝ごはんを作りラップをかけてテーブルに置く。
私服を全て詰め込んでしまったことに気づき、仕方なく制服に着替えた。
そしてリビングでお父さんに電話をする。
『おはよう。準備できたんだけど何時くらいに来れそう？』
｢うーん、10時過ぎには｣
そこでお父さんの声は聞こえなくなった。
｢はよざいまーす。辰哉ですぅ｣
振り向けば寝起きで髪がボサボサのお兄ちゃんがお父さんと電話をしている。
｢あー、すいません。やっぱり俺が面倒見たいんですけど。…分かりました。急に本当すいませんでした。はい、失礼しまーす｣
そのまま電話を切って私のスマホをスウェットのポッケに入れる。
『お兄ちゃん、返して』
｢やだ｣
くぁあとダルそうに欠伸をすると自分のスマホとしばらくにらめっこ。
気まずくなって自分の部屋に行こうとすると腕を掴まれた。
｢お前、俺に言うことは｣
『え？』
｢言うことねぇのかっつってんの｣
『なんでそんな、怒ってるの』
｢黙って俺の前からいなくなろうとしてっからだろーが！｣
『お兄ちゃんのためじゃん！』
お兄ちゃんは黙って私を睨みつける。
『私がいなかったら、お兄ちゃんもっと自由になれるんだよ？遊びに行きたい時に行けるし、彼女作って一緒に住むことだってできる』
｢誰がそうしたいってお前にお願いしたんだよ｣
『見てたら分かるよ』
｢分かってねーよ、全然。Aにいなくなってほしいって思ってんだったら最初から連れ出してねーし、今の電話だって聞かないふりできたんだぜ？｣
『…じゃあそうしたらよかったじゃん』
｢そうしたくなかったから今こうしてんだろ？｣
『…』
｢んで？｣
『何』
｢最初の質問に戻るけど、俺に言うことは？｣
『ないってば』
お兄ちゃんはわざとらしく大きなため息をつくとずっと掴んでいた私の腕を自分に引き寄せた。
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涼-suzu-(プロフ) - 萌加さん» コメントありがとうございます。4周！！！めちゃくちゃ嬉しいいぃぃいいですぅぅぅう！！！他の作品も…ありがとうございます本当に…。これからもよろしくお願いします(*ˊᗜˋ*)/ (2022年4月3日 0時) (
レス) id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)
萌加(プロフ) - このお話大好き過ぎてもう4周くらいしちゃってます！何回読んでも死ぬ程キュンキュンしてます！！！素敵な小説ありがとうございます(*^^*)他の作品も大好きです！！！ (2022年4月2日 18時) (レス) @page47 id: 7084c2c2f0 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - ちぃさん» 読んでくださってありがとうございます。曲も聞いてくださったのですね…！いつでもふっかさんに会いに来てくださーいお待ちしてますよ(ふっかさんが) (2022年2月2日 22時) (レス) id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 急にすいません！物語全部読みました！すごく切ないし、途中から感情移入しながら読んでいました！この物語を読み終わったあと曲も聴いてみました！とても素敵な曲で物語ともリンクしていて書いている今も鳥肌が立っています！またここのふっかさんに会いにきます！笑 (2022年1月30日 2時) (レス) id: 3f5306abda (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - みきさん» ドキドキキュンキュンしていただけたならよかったです…。こちらこそありがとうございます本当に嬉しいです(´；ω；｀)いつでもここに来てふかざわさんに会いに来てください。笑 (2021年9月25日 11時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼-suzu-
| 作成日時：2021年3月6日 20時
