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とある日の昼下がり。
私は病院にいた。
私自身は至って健康だ。
「いや〜Aチャンありがとね、来てくれて。」
「呼んだのあなたですよね。」
深くため息をついてベッドに横たわる彼を見つめる。
いや、睨むと言った方が近い表現かもしれない。
「そーんな怖い顔しないでよ。」
「で、原因はなんですか。」
「階段踏み外して、すっ転んじゃった!」
「…そんなポップに言うことじゃないでしょう。」
彼の名前は宮島淳之助。
一応私の父親である。
一応。
いい歳して階段を踏み外してすっ転び、左足を骨折したらしい。
「それでさ、お願いがあるの。」
「嫌です。」
「まだなんも言ってないから。」
「わかりますよ。お店のことでしょ?」
「正解!さすが俺の娘。」
「…。」
「この足じゃ3ヶ月は入院だって言われてどうにもできないの。だからお店のこと頼みたいんだよね。」
この人が営むバーはお客さんが多いとは言い難い。
でも一度来店すれば必ずまたやってくる。
そして常連になり、常連が友人を連れてその人も足繁く通うようになる。
人を寄せつける能力と愛嬌は、悔しいけれどずっと憧れている。
「ニートでしょ、今。」
「…なんで知ってるんですか。」
「ママがAのこと心配して電話くれたんだよ。」
余計なことを…。
この人には知られたくなかったのに。
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涼-suzu-(プロフ) - 蓮和さん» ありがとうございます。みやだてくんはやっぱりバブめですよね。笑 共感していただける方がいて嬉しいです。次回もよろしくお願い致します(՞ ܸ. .ܸ՞)" (4月2日 16時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
蓮和(プロフ) - 完結おめでとうございます!垢は違いますが毎度コメントさせていただいてますバケモノです。素敵な作品をありがとうございました!!宮舘さんとの恋ってやっぱりいいですよね(?)私も宮舘さんは結構バブい域にいると思ってますw 第8弾も楽しみです! (4月1日 21時) (レス) @page45 id: 69e5d6eaed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2024年3月25日 17時