玉響-moment-

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「独立したいですって言い出すんじゃないかと…。」


「それはないですよ。まだ高瀬さんに教わりたいことたくさんあるんですから。それに私は、このスタジオが好きなので。」


「そっか。Aちゃんも結婚するんだね。素敵な人がいるんだろうなとは思ってたけど。」


「そのー…相手の方なんですけど、」


「うんうん。知りたい。どんな人？」


「目黒蓮さん、なんですよね。」


「…同姓同名？」


「いえ、高瀬さんが思い描いている目黒蓮さんです。」


「めめ！？」


「はい。」


「ええ〜…。ちょっとやめてよ。心臓に悪いってさっきから。」


「すいません、言えなくて…。」


「いいよいいよ。めめの仕事柄仕方ないって。いやぁでも、たくさん2人を見てきたのに気づかなかったなぁ。仲良しなお姉ちゃんと弟みたいだなって思ってたよ。」



そうか恋人かと高瀬さんは腕組みをして何かを思い返している。



「いつから付き合ってたの？」


「もうすぐ3年になります。」


「3年かぁ。思ったより長く付き合ってたわ。」


「未だに私の何がいいのかは、あんまりわかってないんですけど…。」


「夢を追いかけてるAちゃんが、めめにとってはキュンとしたんだろうね。」


「…それだったら、嬉しいです。」

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