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「ふぅー…」
「珍しいですね。舘さんがため息なんて」
「目黒、」
「おはようございます」
「おはよ」
開店前の仕込みをしていたら目黒がやってきて丁度ため息を見られてしまった。
「悩みごとですか?」
「んー…俺が悩んでもどうにもならないことなんだけどね。考えちゃうんだよ」
「それだけ大切に思ってるってことじゃないんです?」
「大切…」
「前にひとりでいらっしゃった女性のお客様、」
「!」
「舘さん、随分と気にしてたので」
「…さすがだな」
目黒は観察力に長けている。
お客さんの小さな仕草にも気づき、困っていたらすぐに対応できる。
一緒に仕事ができることを心から感謝しているが、正直俺の異変にまでは気づかないでもらいたかった。
もしくは気づいても言わないでほしかった。
気づかないふりができないのが彼のいいところなのだけれど…。
「初めてご来店の方だったのに1番に声をかけていたので。舘さんはいつも常連の方から挨拶にいくようにしてるのを俺は知ってます」
「泣いてるのを見て放っておけなかったんだ」
「それは、」
「自分でもこれがどういうことなのかハッキリわかってないんだよね」
「恋…とか」
「…彼女は既婚者だよ」
「幸せなんですかね」
「え?」
「あの涙って幸せなんですかね。もしそうじゃないなら、自分が幸せにするって決めて奪います。心ごと」
「…」
「俺なら、の話です」
「目黒らしいね」
もしこれが恋ならば、俺はどうする?
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涼-suzu-(プロフ) - たかすさん» はじめまして。喜んでいただけてよかったです! (4月13日 9時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
たかす - 初めまして。懐かしのふかさくカップルに出会えて嬉しいです!!!その後を知りたかったので!!!短編でもお待ちしてますね。 (4月12日 21時) (レス) id: 9e0abdd975 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - シラユキ。さん» シラユキ。様の名前…と思いきやすいません、過去作に存在します。笑 あのお話のみやだてくんストーリーです!最後まで楽しんでくださいませ(ニヤニヤ)私もシラユキ。様大好きです。 (11月4日 18時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
シラユキ。(プロフ) - カフェ白雪、?キャッ///ってなんか勝手に一人でなってたら あれ、何か知ってるぞ??ってなって涼さんの過去作品見に行ったら存在するじゃないですか…私の照れ返してください!((理不尽))でも涼さんのそういうところ好きですよ!!!!!!!! (11月3日 18時) (レス) @page39 id: fd9c934f53 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - 多界隈オタクさん» 過去作と繋げたくなっちゃう涼さんの悪いくせです★離れなくていいですよ!笑 (10月30日 20時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2023年10月23日 17時