推しに恋して【2】

After Story ページ26

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彼と恋人になって早くも3ヶ月が過ぎた。


そんな中、冬休みに入った私は彼がひとり暮らしをする家に泊まりに行くことになった。


クリスマス当日を一緒に過ごせなかったから振替で今日と明日は一緒にいようと提案してくれた彼に甘えて。


でも別に変な意味はなくて、メインは勉強の合宿。


冬休みは短いけどそれなりに課題の量があるから効率よくこなすため。


そう、これはただの合宿。


午後から彼の家にお邪魔して、それを証明するかのようにひたすら問題を解く。


煩悩は全て自宅に置いてきた。


…はず。



「ふぅ、」



今日の目標を達成してひと息つく。


かなり集中していたようで始めてから2時間は経っていた。



「お疲れ様」


「アリ、ガトウ」


「んふふ」



前言撤回。


これはただの合宿ではない。


恋人として距離を縮める意味もある。


開き直って言えば、今日が私たちにとってクリスマスだし。


ただいま敬語をなくす練習中。


煩悩は置いてきたつもりだったが勝手についてきていたようだ。



「夜ご飯、ハンバーグでもいい？」


「ハンバーグ好きだから嬉しい」


「ほんと？よかった。じゃあ作るから休憩しててね。いっぱい頭使って疲れたでしょ」


「待ってラウくん」


「ん？」



呼び方を変えたのは幾分か慣れてきたところ。



「一緒に作りたい」


「それ絶対楽しいじゃん。こっちおいで」

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