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「ていうかさ…」
「はい」
「今更ながらパジャマかわいすぎん?」
「…あ、」
しまった。
急ぎすぎたあまりパジャマのまま飛び出してきてる…!
「猫ちゃんいっぱいいる」
よりによって猫柄のやつ…。
付き合って早々絶対に子供っぽいって思われた…。
せっかく脱マスコットしたのに。
「よし、じゃあおうち入ってください。18歳未満はこの時間外にいちゃだめなんだからね?」
「…」
私はラウールさんの服の袖を握った。
せっかく恋人になれたのにもうお別れしなきゃいけないなんて。
「んもー、だからそんな顔しちゃダメって前言ったでしょ?」
「…ラウールさんも離れたくないって思ってくれてますか?」
「当たり前。本音言えば帰したくない」
「っ、」
「でもそういうわけにはいかないから。ね?」
「…はい」
名残惜しく袖から手を離すとラウールさんが頭を撫でてくれた。
そしてそのまま後頭部に手を滑らせて軽く引き寄せた。
「!」
「…次会うまで寂しくないように。って言っても4日後とかだよね、家庭教師の日」
おでこに触れた彼の唇の感触が残る。
私は軽くパニック状態。
「またね。おやすみ」
「…おやすみ、なさい」
整理のつかないまま背中を押されて強制的に帰宅。
お母さんのおかえりに返事をしたかもわからないまま部屋へ戻った。
カーテンを開けるとまだラウールさんがいて、手を振ってくれた。
振り返したら優しく微笑んで自転車を漕ぎ始める。
ラウールさんのせいで眠れない夜になった。
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涼-suzu-(プロフ) - みかんみたいなオレンジさん» コメント全然気づかなくてごめんなさい!超絶返信が遅くなってしまいました…。涼担になってくださってありがとうございます。笑 これからもぜひニヤニヤしながら読んでください。ニヤニヤしながら執筆している私より。 (1月14日 8時) (レス) @page31 id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
みかんみたいなオレンジ - 私、実は涼さんの大ファンでして…まじでラウール君が消防士になってる姿を妄想しては終始気持ち悪い笑みを零していましたキモチワルイ (10月15日 15時) (レス) id: 9d2fbf6ffa (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - シキさん» ありがとうございます。20歳になったので大人な彼を(勝手に)解禁いたしました! (10月12日 8時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - 完結おめでとうございます。少し大人っぽいラウに終始きゅんきゅんしておりました!after storyも最高です🤍 (10月11日 20時) (レス) @page30 id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - シラユキ。さん» ありがとうございます。ニヤニヤ道連れ成功ですね。むふふ。世話焼きな友達も楽しんでもらえましたか?笑 シラユキ。様もどうかお気をつけくださいませ☺︎︎︎︎ (10月8日 16時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2023年10月3日 16時