推しに恋して (ページ8)

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ということで友達と野球の試合を見に行くことになった。

当日待ち合わせをしてグラウンドへ向かうと、ウォーミングアップ中。

「あの人」

ラウールさんを見つけて2人に教えると口元を押さえてキャーキャー言う。

「いや待って、想像以上にかっこよ」

「身長たっか！脚なっが！」

「ハーフなんだって」

「「ハーフ！？」」

「うん。ラウールさんっていうの」

「推しにしとくのもったいないって」

「そうだよ。あれはガチ恋一択」

「ガチ恋って、」

友達からラウールさんに視線を戻すと彼もまたこっちを見ていた。

そして小さく手招き。

「おはよう」

「おはようございます」

太陽より眩しい笑顔にクラクラしちゃう。

「お友達？」

「はい」

「あの子たちも家族か親戚がここにいるの？」

「えーっと、」

「…」

「ラウールさんを、見に来まし、た」

「え、俺？なんで？」

「…」

「ねぇ教えてよ。俺のことなんて話したの？」

「…顔かっこよくてスタイルも抜群で、内面は紳士的な頭のいい消防士さん」

「うはっ！べた褒めじゃん」

「それで…私の推しって言いました」

正直に白状すれば瞬きを繰り返してポカンとした顔。

「Aちゃん、俺のこと推してるの？」

「…はい」

「えーなにそれ、嬉しい。ありがとうね」