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「幸せそうにご飯食べる
「!」
やっぱりラウールさんは私の心が読めてるみたい。
ってことは推しからガチ恋に変わったことももしかして気づかれてる?
花火大会でもあんなことあったし、どうなんだろう。
「んー!ハンバーグも美味しい!まじで天才」
だとしたら彼は私のことをどう思ってここに連れてきてくれたのかな。
「Aちゃん?」
「へ、?」
「そんなに見つめられるとはずいんだけど」
「ご、ごめんなさいっ。美味しそうに食べてる推しもいいなーなんて思ってつい」
「そーお?」
ラウールさんは照れくさそうに笑う。
なんとかごまかせた…。
「あー、幸せだ」
ご飯を食べたらデザートにとフルーツスムージーまでご馳走になって、それをテイクアウトして店を出る。
そして手すりのある歩道で海を眺めた。
「9月に入ると途端に静かになるね」
「そうですね」
「海風がきもちいー…」
目を閉じているのをいいことに長いまつ毛を見つめる。
羨ましい。
ふっくらして血色のいい唇も、すっきりしたフェイスラインも。
私は生まれつき丸顔だから。
「んふ、」
「!」
「どうしたの、自分の頬つまんじゃって」
「…ラウールさんの顔、シュッとしてていいなって」
「Aちゃん別に太ってなくない?」
「やなんです。丸顔」
「俺はいいと思うけど」
今度はラウールさんが私の頬を摘んだ。
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2023年9月21日 16時