推しに恋して (ページ40)

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新学期が始まって久しぶりの学校は思ったよりも怠さを感じさせなかった。

これもラウールさんのおかげ。

彼が組んでくれたスケジュール通りに課題をするためにちゃんと朝起きていたから生活習慣が乱れずに済んだのだ。

でも友達は眠そう。

「明日やだなぁ」

「新学期早々テストは鬼」

「課題ギリギリでやったから全然頭に入ってないって」

「それな？」

「そういえばA、ラウールさんとどうなった？」

「どうなったって？」

「花火大会の時送ってもらってたじゃん」

「それは2人が嘘つくからだよ？」

「そのおかげで2人きりの時間できたでしょ？」

「…」

「ね、どうだったの？なんか進展あった？」

「花火見てる時いい感じだったし」

「花火見なよ」

「見てたよ」

「Aとラウールさん越しに」

「…明日のテスト、満点取れたら一緒にお出かけしてくださいって言った」

私の言葉にはしゃぎだす2人。

ちょっと目立ってるから恥ずかしい。

「でもなんで満点とか言ったの？」

「そうだよ。もっと確実な点数言わないと」

「ラウールさんとデートするならそのくらい頑張らなきゃいけないの」

「真面目だねぇ〜」

だって100点取れたらきっと褒めてもらえるし。

それにラウールさんは貴重な休みを使って私に勉強を教えてくれてるわけだから、私の家庭教師してよかったって思ってもらいたい。