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週末にあるのは町内のグラウンドで行われる小さなお祭り。
会場には出店が数店あって、火のトラブルに即対応できるように消防士が常駐している。
「ついでに花火も一緒に見たらいいじゃん」
「そうそう。会場から出なかったら大丈夫だろうし。私たちも近くにいるからさ」
「…うん。当日いるか聞いてみる」
この日の夜、ラウールさんと連絡先を交換してから初めて連絡をすることに。
友達一覧からラウールさんを見つけてタップする。
「あ、違う違う!待って!ストップ!」
チャットをタップしたつもりがその隣の通話に指があたってしまい、まさかの初が電話履歴を残すことになってしまった。
どうしようとあたふたしている間にラウールさんからの着信画面に切り替わり、無視するわけにもいかず。
「…はい」
『もしもーし。こんばんは』
電話で聞く彼の声はダイレクトに鼓膜に響いて心臓が締めつけられる。
「こん、ばんは…」
『電話、どうした?』
「えっと、」
『もしかして間違えた?』
「…はい」
『やっぱり。一瞬で切れたからなんとなくそうかなーって思ってた』
「でもラウールさんに連絡しようとしたのは本当です」
『そうなの?じゃあこのままでいっか』
「大丈夫なんですか?」
『うん、平気だよ』
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2023年9月21日 16時