推しに恋して (ページ3)

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「すごいね。頑張ったね」

手が伸びてきて私の頭の上に優しく乗せるとそのまま撫でてくれた。

幸せすぎて彼の手の感触を噛み締める。

「ふふ、」

「？」

「Aちゃん猫みたい」

「ねこ、？」

「頭撫でたら目ぇつぶってふにゃって笑って、気持ちよさそうにしてるとこ」

噛み締めすぎて表に出てしまっていたらしい。

恥ずかしくてどんどん顔に熱が集中していく。

「かわいい」

「っ、！」

推しにかわいいなんて言われたら、ノックアウト。

「間違ったところ、ちゃんと問題用紙に答えと解説書いたんだね」

「ノート見たり先生に聞いたりしました」

「そういうコツコツした努力は絶対受験で活きてくるから大事だよ」

ラウールさんは褒め上手。

多分私の褒めてもらいたい下心は見透かされてる。

「じゃあ今日は頑張ったご褒美でアイスでも買いに行く？」

「アイス…！」

「家族には内緒だよ？」

私は大きく頷くとラウールさんのあとを続いて家を出た。

そして近所のコンビニでアイスを買ってくれた。

急いで家に帰って涼しいリビングでアイスを頬張る。

なんて至高な時間なんだ…。