推しに恋して (ページ14)

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ラウールさんが組んでくれた課題スケジュールは詰め込みすぎず、でも余裕を持てる丁度いい塩梅。

こういうのをサラッとできちゃうところもかっこいい。

「じゃあまた、」

今日の分を終わらせてラウールさんを玄関まで見送る。

彼女がいないことが判明したら行わなきゃいけない1つ目の恋愛ミッションがある。

「あの、！」

頑張れ私。

「今更、なんですけど」

「うん」

「…れ、連絡先、聞いてもいいですか」

言えた！

「あ、そういえば交換してなかったね。ごめんごめん。勝手に知ってる気になってたわ」

そう言ってスマホを取り出すラウールさん。

私はスマホを持つ手が少し震えている。

「これでOKだね」

無事にラウールさんの電話番号とチャットをゲットできてひと安心。

「聞きたいことあったらいつでも連絡して？すぐ返事できるかわかんないけど…」

「大丈夫です！ありがとうございます！」

ラウールさんはニコッとして頷くとまたねと家を出ていった。

ドアが閉まると同時にその場にへたり込む。

そしてスマホを見ると、チャットの新しい友達の欄にラウールさんの名前があるから嬉しくて顔を綻ばせた。

「夢じゃないよね？現実だよね？」

私はそのまま玄関でしばらく悶えていた。