私の後輩サクマくん【2】

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『わぁ〜…。久しぶりに来たらちょっとアトラクション替わってる！小さい時に乗ってたお気に入りのなくなってる！』


佐「…」


『佐久間くん？』


佐「は、はい！そうですね！たしかに！」


『…？』


佐「せっかくだから乗ったことないやつから乗ってみます？」


『いいね！そうしよ！』



遊園地についてから佐久間くんの様子が少しおかしい。


ずっと周りをキョロキョロしてる。


もしかして目移りしてるのかな？



『佐久間くん、あとであっちのも』


佐「ぜひ乗りましょう！」



さっき佐久間くんが見ていた場所を振り返って指差すと私の視界に入ってきて食い気味に頷いた。



『先にあっちでもいいよ？』


佐「いえいえ、あとからで！先に向こうの乗りましょ」


『うん…？』



朝までの不安が嘘みたいに全部楽しい。


待ち時間も話は弾むし、お互い絶叫大好きだからちょっと激しいアトラクションにだって乗れる。


佐久間くんは大人しい感じだから勝手にそういうの苦手だと思い込んでた。



『ちょっとお手洗い行ってくるね』


佐「わかりました。ここで待ってます」



メイクを直して髪型を整える。


あぁ、時が止まればいいのにな。


今を終わらせたくない。


そう思いながら佐久間くんのところへ戻るとなぜか頭を抱えていた。



『佐久間くん』


佐「っ、はい！」


『大丈夫？疲れちゃった？』


佐「全然！体力だけはあるんで！」


『そう？どっかお店入って休憩でも』


佐「あ、あの！俺、行きたいとこあって…」


『どこ？』



佐久間くんが指さす先にはお化け屋敷。


私が16年間避けてきた場所。

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