私の後輩サクマくん

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＿


日が経つにつれて佐久間くんのモテ度はどんどん上がっていく。


それに伴って佐久間くんもどんどん成長していった。


走るフォームも綺麗になってタイムも少しづつではあるけれど縮まって…。



岩「あれ、大介ランシュー替えた？」


佐「はい。なんか前に履いてたの、ちょっと指先が痛くなってきちゃって」


岩「そっか。ていうか俺のと色違いじゃん」


佐「照先輩が走りやすいって言ってたので、真似しちゃいました」


岩「いいね」



佐久間くんは岩本くんとも距離が近くなったみたいでお互い呼び方がいつの間にか変わってる。


なんか…岩本くんに負けた気がする。


一瞬佐久間くんが暗い顔をしたように見えたけれどその後の練習はいつも通りで気のせいかと思っていた。


だけど私は数日後、佐久間くんが暗い顔をした理由を知ることになる。



『職員室遠い…』



放課後先生に頼まれて職員室までクラス全員分のノートを運んでいる時のこと。


窓から見えた体育館裏に佐久間くんの姿を見つけた。


一緒にいるのはいつぞやか佐久間くんをパシりにしようとしていた2人の男子生徒。



『どうしよ』



周りには誰もいない。


私が助けるしかない？


けど…。



＿＿＿男にはどうしても曲げられないプライドっつーかこだわりっつーか…そういうのがあんのよ。



佐久間くんのことを考えたら私が出しゃばると余計に傷つけるかもしれない。

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