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「へぇー、なんかすげぇ。ていうか隣に住んでる子なのに思い出せなかったわけ?」
「その子のお父さんはよく見かけるし話すんだけど、なかなか出会わないもんなんだよ」
「朝学校に行く時間とかも被んないの?」
「学校、行ってない」
「え?」
「中学卒業してそのまま働いてるんだって」
「そうなんだ…」
「なんて声かけていいかわかんなかった。家庭の事情で行けてないのか、自分が行きたくなくて行ってないのか理由を知らないからさ。こっちから聞くのも変かなって」
「それはたしかに聞けないよなぁ…」
「その子ドーナツ好きなの?」
「うん、お父さんがそう言ってた」
「喜んでくれたらいいね」
「…ん」
駅で2人と別れて自転車に跨る。
本当は電車で通いたいけど、なるべく母親の負担を減らしたくて自転車通学にした。
あの坂道にさしかかって、Aに教えてもらった緩やかな登り坂を走る。
もっと早くこの道を知っておきたかった。
彼女が働いている工場の前に辿り着いて自転車を停める。
今見えていないだけで奥の方で仕事してるかもしれない。
あとで家に持っていけばいいか。
そう思って再びペダルに足をかけた途端、名前を呼ばれた。
「よぉ翔太じゃねぇか」
「おっちゃん!」
「どうした?」
「おっちゃんもここで働いてんの?」
「も?」
「Aがここでバイトしてるって言ってたから」
「あぁー。うん、俺ねここの社長」
「え、社長!?おっちゃんが!?」
「おいおい、こう見えて俺めちゃくちゃできる男なのよ?」
「信じられない…」
「ふはは!まあまあ普段を見られてたらそう言われても仕方ないか。もしかしてAに用事だった?」
「この前自転車直してくれたお礼、渡そうと思って」
「今日あの子は休みだから家にいると思うよ」
「わかった、行ってみる」
「おー。仲良くしてやってくれな」
「…うん」
「じゃ気をつけて帰れよ」
アパートまで自転車を漕いで、自分の家の隣へ。
ドキドキしながらインターホンを鳴らした。
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涼-suzu-(プロフ) - 白昼夢さん» はじめまして。コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです。こちらこそこれからも涼さんの作品を愛してあげてくださいませ( ˶'ᵕ'˶ ) (2023年3月31日 15時) (
レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢(プロフ) - 初めまして！新作待ってました（ ; ; ）ずっと陰ながら応援させていただいて、、凉さんの作品全部読み漁るほど大好きなんです(´༎ຶོρ༎ຶོ`これからも素晴らしい作品お待ちしてます！頑張ってください！！！ (2023年3月31日 0時) (レス) id: 40e11ba78b (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - 茉子さん» 泣かせてしまってごめんなさい(´；ω；｀)いつも私の作品を読んでくださってありがとうございます。私も大好きです！ (2023年3月28日 23時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - シラユキ。さん» ツンデレとツンデレのコラボ(？)です！幸せにするんで一生ついてきてください(もはやプロポーズ) (2023年3月28日 23時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
茉子(プロフ) - 泣いたんですが😭子どもへの気持ち分かるだけに…続きも楽しみです。涼さんの作品全部読んでます☆大好きです😊 (2023年3月28日 18時) (レス) @page24 id: 0c861b61c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼-suzu-
| 作成日時：2023年3月26日 15時
