37 side:your ページ37
＿
あと少しでバイトの時間は終わりか。
今日もあっという間だったな。
そんなことを考えながら洗車された車を拭きあげていたときのこと。
「Aのこと見てるストーカーがいたから捕まえてきたよん」
「おっちゃん!」
あの人が満面の笑みで肩を抱いて連れてきたのは翔太。
翔太は目を泳がせて気まずそうな顔。
「その車拭きあげ終わったらあがっていいから。翔太と一緒に帰んな?」
「…わかった」
そう返事をしたらすこぶる上機嫌で事務所の中へ入っていく。
「翔太、見てたの?」
「ああいや見てたっつーか、その、見えたっつーか」
「車、興味ある?」
「…あんまわかんない」
「そっか」
もしかして車に興味があって見てみたいのかと思ったけどそうではなかったらしい。
仕事を終わらせて着替えてくると翔太にひと声かけて私も事務所へ入った。
「おー、お疲れ我が娘よ」
「お疲れ様です。社長」
「ねえ他人行儀やだぁ」
「やめなよ、かわいこぶってもかわいくないから」
「うっ…辛辣…」
「翔太、なんか用事だったんじゃないの?」
「俺に?」
「うん」
「…ちがうよ」
「なんでそんなニヤニヤしてんの?気持ちわる」
「気持ち悪いとか言うな!あ、ちょっと!」
彼の言葉を無視してロッカールームへ。
パパッと着替えて未だに拗ねている彼を尻目に事務所を出た。
そしていつものようにポケットから煙草を取り出してハッとする。
この間翔太に怒られたばっかりなのに目の前で吸おうとしてた。
また怒られるかも。
そう思って今はやめておこうと口から煙草を外した時だった。
「…俺、何も見てない」
「え、」
翔太は私にそれだけ言って目を逸らした。
「帰る前に、ちょっとだけいい?」
そんな翔太に甘えて、彼を連れていつもの場所へ。
眩しい西日の中ベンチに座って煙草に火をつけた。
前を見つめれば私が行きたかった高校の校舎。
今日は日曜日だから下校している楽しそうな生徒たちはいない。
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涼-suzu-(プロフ) - 白昼夢さん» はじめまして。コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです。こちらこそこれからも涼さんの作品を愛してあげてくださいませ( ˶'ᵕ'˶ ) (2023年3月31日 15時) (
レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢(プロフ) - 初めまして！新作待ってました（ ; ; ）ずっと陰ながら応援させていただいて、、凉さんの作品全部読み漁るほど大好きなんです(´༎ຶོρ༎ຶོ`これからも素晴らしい作品お待ちしてます！頑張ってください！！！ (2023年3月31日 0時) (レス) id: 40e11ba78b (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - 茉子さん» 泣かせてしまってごめんなさい(´；ω；｀)いつも私の作品を読んでくださってありがとうございます。私も大好きです！ (2023年3月28日 23時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - シラユキ。さん» ツンデレとツンデレのコラボ(？)です！幸せにするんで一生ついてきてください(もはやプロポーズ) (2023年3月28日 23時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
茉子(プロフ) - 泣いたんですが😭子どもへの気持ち分かるだけに…続きも楽しみです。涼さんの作品全部読んでます☆大好きです😊 (2023年3月28日 18時) (レス) @page24 id: 0c861b61c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼-suzu-
| 作成日時：2023年3月26日 15時
