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そこから10分ほどして帰ってきた彼。
「こんな時間に家出たら湯冷め、」
「すいませんでした!」
「!?」
深々と頭を下げて私の前にコンビニの袋を差し出す。
恐る恐る受け取って中身を確認するといろんなものが入っていた。
プリン、シュークリーム、バニラと抹茶アイス、それからホワイトチョコにキャラメルラテ。
全部私が好きなもの。
「あ、いや、これで許されると思ってないよ。でも…本当にごめん。弱ってる時にすることじゃないっていうか、いや弱ってなくてもこの関係でしちゃいけないっていうか…」
「ねえ」
「はい…」
「冬のアイスってなんで美味しいんだろうね」
「え…?」
「バニラも抹茶も食べたいけど1人じゃ2つは食べられないから、一緒に食べてくれない?」
「…!もちろん」
たつはアイス以外のものを手早く片付けると私と一緒に電気ストーブの前に座った。
「こうやってあったかいところで、溶かしながら食べるの最高」
「…わかる」
「抹茶少しちょうだい」
「…うん」
「ん、美味しい」
「Aちゃん」
「なに?」
「怒って…ないの?」
「何を?」
「キス、したの」
「弱ってても、やだったらぶっ飛ばしてでも阻止するし」
「え」
「別に怒る必要ないし」
「ねえそれって、」
「アイス早く食べないと溶けるよ」
「あ、うん…」
「ごちそうさまでした」
「はやくね!?」
「…いいよね。こうやってさ、冬に一緒にアイス食べてくれる人がいるって」
「…」
「料理上手で、私の好きな物把握してくれてて、自分より私のこと考えてくれてて」
「…」
「甘えるの下手だから甘やかしてくれる」
「…」
「年下はちょっとなぁって思ってたの、いつの間にか覆されてた。そこは悔しいかも」
「んふ、悔しいんだ」
私と同じようにごちそうさまと手を合わせてたつが片付けてくれた。
「ねえ、早く言ってよ」
たつが再び私の隣に座って催促してくる。
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涼-suzu-(プロフ) - mamemiyaさん» ぜひたっくんの頭よしよししてあげてください。きっと喜ぶと思います( *˙ω˙*)و グッ! 幸せをお届けできてよかったです! (2023年3月20日 17時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - いくさん» こちらこそありがとうございます。どこまでもヒロインちゃん大好き甘々たつくんでした! (2023年3月20日 17時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
mamemiya(プロフ) - ステキです!ふっかよく頑張った(どこ目線)と頭撫でたくなりました。とても幸せな気持ちになれました。 (2023年3月20日 11時) (レス) @page45 id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
いく(プロフ) - ステキすぎるー!!!after storyです。ありがとうございます。 (2023年3月19日 22時) (レス) @page45 id: b9250881d5 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - ayaさん» ありがとうございます!でろでろすぎて私の脳みそ溶けました〜(危) (2023年2月12日 23時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2023年2月3日 15時