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「…わかんない」
「え」
「好きか、わかんない」
「…」
「ただ…たつといると時々胸がザワつくっていうか、うーん、上手く表現できないんだけど。そういう時はある」
「…それ、期待していいやつ?」
「知らないよ」
「じゃあ勝手に期待しとく」
さっきまでの眠そうな顔はどこへやら。
ご機嫌に鼻歌なんか歌いながら家まで歩いた。
「ただいまぁー」
「おかえり」
「…」
「なに」
「俺たちが結婚したらさ」
「付き合ってもないのに」
「たつ、おかえり。お風呂にする?ご飯にする?それとも…わたしにする?とかさ」
「言わないね。たつの方が先に帰ってること多いし」
「じゃあ俺が言うわ。一緒にお風呂入る?ご飯にする?それとも…たつにする?って」
「お風呂お先」
「おい!スルーすんな!」
やんややんやと言う彼を無視して脱衣場へ。
「私…たつのこと好きなのかな、」
アルコールの残った頭じゃ正常に考えられないや。
お風呂から上がってベッドに入る。
そのうち彼もお風呂から上がって私の隣へやってきた。
「Aちゃん」
「…」
「もう寝ちゃった?」
「…。うん」
「ふはっ、そっか」
失礼しますとゆるい声でベッドに入ってくる。
「寝てるAちゃんにお願いがあります」
「寝てるから聞こえません」
「ぎゅってして、寝たい」
「!」
「だめ?」
「…寝てるから聞こえません」
同じセリフを吐けば彼の香りが強くなり体温を感じた。
「好きだよ。大好き」
「…」
「いつか同じ言葉が返ってくるといいな」
「…」
「寝てるからこのくらい言ったっていいよね?許してよね。…Aちゃんおやすみなさい」
私は返事の代わりに彼の胸板に顔を埋める。
抱きしめる力が強まって心臓が跳ねた。
もう全部、アルコールのせいにしよう。
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涼-suzu-(プロフ) - mamemiyaさん» ぜひたっくんの頭よしよししてあげてください。きっと喜ぶと思います( *˙ω˙*)و グッ! 幸せをお届けできてよかったです! (2023年3月20日 17時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - いくさん» こちらこそありがとうございます。どこまでもヒロインちゃん大好き甘々たつくんでした! (2023年3月20日 17時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
mamemiya(プロフ) - ステキです!ふっかよく頑張った(どこ目線)と頭撫でたくなりました。とても幸せな気持ちになれました。 (2023年3月20日 11時) (レス) @page45 id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
いく(プロフ) - ステキすぎるー!!!after storyです。ありがとうございます。 (2023年3月19日 22時) (レス) @page45 id: b9250881d5 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - ayaさん» ありがとうございます!でろでろすぎて私の脳みそ溶けました〜(危) (2023年2月12日 23時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2023年2月3日 15時