episode:7(Daisuke.S) ページ8
うちの城にいる人たちはみんな、ニコニコな可愛い佐久間を最初に見ているため優しい印象が一番にある。
だけど私の第一印象は真逆。
私が佐久間と出会ったのは6歳の時。
父上と日課の散歩をしていて、父上がみんなとお話を楽しんでいる時に悪い大人に誘拐されてしまったことがある。
その時に助けてくれたのが佐久間。
男の子にしては小さい背丈に細身の体。
こんな体のどこにそんな力があるのかと思うほど強く、大人の男3人を一気に始末した。
しかも私に目を瞑るように言って片手で抱きかかえ、空いている片手のみで戦っていたのだ。
今思えば、相手が残酷に死にゆくところを私に見せないためにそうしたんだよね。
視覚が遮られてたお陰で聴覚が冴えまくって佐久間の悪魔のような笑い方は今でも覚えてるし本当にこの人私の事助けてくれるのかなって思ってたよ。
戦い抜いて私を父上の元へ届けてくれた時には別人のようにカラッとした笑い声。
その顔には少し返り血が付いていたけれど…。
｢僕〜？ごめんね〜？素敵なお洋服、ちょっと汚れちゃって｣
『大丈夫だよ。ありがとう』
当時17歳の佐久間は剣術を磨くためにこの町に来たと父上に話していて、それを聞いた父上は私を助けてくれたお礼にと城に佐久間の部屋を与え、住み込みで剣術の訓練をさせた。
お城で私の姿を見てびっくり。
｢お、女の子だったの！？｣
『うん。女の子内緒にしなきゃいけないの』
｢そっかあ。まあでもよく見ればあの時よりこっちのお洋服の方が似合ってんね〜？可愛いよ｣
佐久間はお城の中で女の子用の服を着ている私に会うといつも可愛いと言ってくれていた。
数年後、とある国と戦うことになり、佐久間が訓練により取得した二刀流が大活躍してうちの圧勝。
終戦後に出会った頃の思い出話になり佐久間への第一印象を素直に伝えると佐久間は、え！？俺って狂ってるように見えてたの！？と大きな目を更に見開いて笑った。
そして
＿＿＿でも…姫を守るためなら、俺はなんだってやるしどう思われても構わないよ。まあ死んだら守れなくなるから、もちろんそこは死なない程度にね？
なんて聞いてるこっちが恥ずかしくなるようなセリフを甘い顔でサラッと言ってきたのだった。
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涼-suzu-(プロフ) - むむさん» こちらにもありがとうございます。デビュー作のため今よりも拙い部分が多いと思いますがそう言っていただけて光栄です。こちらこそありがとうございます。 (2022年5月21日 14時) (
レス) id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)
むむ - 作者様の書かれる作品が全て好きです！！父上のために命を懸けて戦う姫と、いろんな過去がありながら一つの目的のために戦う9人がかっこよくて仕方なかったです！素敵な作品をありがとうございます (2022年5月21日 10時) (レス) @page32 id: e8dca0b64d (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - あやかぽん。さん» こちらも読んでくださったのですね！ありがとうございます。そういう風に言っていただけて本当に書いた甲斐がありました。その虚妄は…ぜひ、お聞かせください(ｷﾗｼ) (2021年9月18日 15時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
あやかぽん。(プロフ) - 面白かったー！！！埋もれてしまっているのが勿体ない。。もっと色んな人がここにたどり着いてくれたらいいのに…。。結婚したあとも気になって虚妄が止まりません(止めて) (2021年9月18日 9時) (レス) id: 2ac8db89d5 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です更新大変だと思います頑張ってください応援してますコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年3月1日 16時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼-suzu-
| 作成日時：2021年2月25日 16時
