episode:19(Hikaru.I) ページ20
照とは城にある体術訓練場を父上と見学しに行った時に初めて出会った。
その日は近くの町に有名な体術訓練所があって、そこに通う人たちとの合同練習。
当時照は15歳で私は5歳。
そんな幼い私でも照がズバ抜けて凄い腕を持っていることは見てわかった。
キラキラした目で照を見ていると父上も感心していて、私と同じように目をキラキラさせていた。
そして父上の猛アピールの末、城の訓練場の指導者として照を迎え入れたのだ。
私も照に憧れて体術を教えてほしいとお願いしたけれどまだダメだよといつも断られてしょぼくれて部屋に戻る。
『父上、ひーくんが体術を教えてくれない』
小さい時は照をひーくんと呼んでとても懐いていた。
｢本当に体術がやりたいんだったらダメって言われても部屋に戻っちゃダメだよ。アピールしなきゃ｣
父上にそう言われた日、私は照のところへ行きいつもと同じことを言うと同じことを返された。
だけど、断られても私はその場を去らなかった。
『ダメくない！私は体術がやりたいの！』
｢Aちゃんにはまだ危ないって｣
『ひーくんが教えるから危なくないもん！』
｢お部屋に帰って舘さんに遊んでもらいな？｣
『やだ！！』
私は照にしがみついた。
｢…はぁ。もう。わかったよ｣
『ほんと！？』
｢その代わりひーくんと約束して？｣
『うん？』
｢練習中にふざけたりしないことと、できるようになってもし、誰かと喧嘩しても体術は使わないこと。約束できる？｣
『約束！』
｢よし！じゃあ、教えてあげる｣
そういう照の顔は今と同じ、納得のいかない顔をしていたけれどしっかり体術を教えてくれた。
『分かりました。父上を助け出すまでは姫をやめます』
｢え｣
私は椅子に座る照の前に跪く。
『スノウの一員として、一緒に戦わせてください。リーダー』
｢やめてやめて｣
照が慌てて椅子から立ち上がると跪く私の肩を持って立ち上がらせた。
｢わかった連れていくから、そんなことしないで…？｣
『ふふ。ありがとう、ひーくん』
｢…やっぱAちゃんには敵わねえわ｣
『絶対、助け出そうね』
｢ああ｣
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涼-suzu-(プロフ) - むむさん» こちらにもありがとうございます。デビュー作のため今よりも拙い部分が多いと思いますがそう言っていただけて光栄です。こちらこそありがとうございます。 (2022年5月21日 14時) (
レス) id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)
むむ - 作者様の書かれる作品が全て好きです！！父上のために命を懸けて戦う姫と、いろんな過去がありながら一つの目的のために戦う9人がかっこよくて仕方なかったです！素敵な作品をありがとうございます (2022年5月21日 10時) (レス) @page32 id: e8dca0b64d (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - あやかぽん。さん» こちらも読んでくださったのですね！ありがとうございます。そういう風に言っていただけて本当に書いた甲斐がありました。その虚妄は…ぜひ、お聞かせください(ｷﾗｼ) (2021年9月18日 15時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
あやかぽん。(プロフ) - 面白かったー！！！埋もれてしまっているのが勿体ない。。もっと色んな人がここにたどり着いてくれたらいいのに…。。結婚したあとも気になって虚妄が止まりません(止めて) (2021年9月18日 9時) (レス) id: 2ac8db89d5 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です更新大変だと思います頑張ってください応援してますコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年3月1日 16時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼-suzu-
| 作成日時：2021年2月25日 16時
