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料理が届いたら、それぞれのパスタを半分ずつ取り皿にわけてくれた。
「はい、お待たせ致しました。ハーフパスタの完成でーす」
「…ありがとう」
「2人いたら迷った時にふたつ頼んでシェアできるのもいいね」
「あ、うん。そう…だね」
「…どうかした?」
「ううん!両方とも美味しそうだなーって!」
「ね、美味しそうだね」
少しだけ胸の苦しさを覚えつつパスタを平らげ店をあとにする。
たった今ご飯を食べたばかりなのに隣にいる彼は、いちごだ!と楽しそう。
「併設してるカフェで採れたていちごのスイーツも食べられるみたいだよ」
「ええ!まじかぁ…。それはいちご狩りだけでおなかいっぱいにするわけにはいかないよなぁ」
「ラウ、スイーツ食べたいの?」
「せっかく行くならそりゃ食べたいでしょ」
電車を降りていちご狩りの場所まで話しながら歩いていく。
ひんやり冷たい空気にぽかぽかな日差しがありがたい。
目的地に着いて受付を済ませたら説明を受けて いちご狩りを始めた。
「平日のおかげ?この時間なのに意外と残ってる」
「ラッキーだね」
採れたてのいちごは甘くて美味しい。
ほっぺが落ちそうで、思わず手で押さえた。
「A見てこれ」
「すごい!おっきい!」
「しかもめっちゃきれいな赤だよ」
「ね、絶対甘いじゃん」
「俺もそう思う」
ラウが手に持っているいちごのヘタを取って私の方へ向けた。
「?」
「食べていいよ」
「え、」
「食べてほしいから、はい。…あ、甘くなかったらごめんね」
「…」
ドキドキしながらいちごに齧りついたら甘い果汁がじゅわっと口の中で広がる。
「どう?」
「あまい!」
「ほんと?よかった」
「食べなかったこと後悔するかもってくらい」
「しないよ。その笑顔見れたら十分だし」
そう言って再びいちごを探し始める。
今の彼はいちごよりずっと甘い気がした。
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涼-suzu-(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます。続きが見たいとおっしゃっていただけて嬉しいです。これからもそう言ってもらえる作品作ってくぞー!おー!← (7月16日 7時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - めちゃくちゃキュンキュン切なくなりました、このお話しの続きみたいです (7月15日 21時) (レス) @page46 id: 05f782ac8f (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - みんみんさん» ありがとうございます。一気読みでもちょい読み(とは)でもなんでもOKです!笑 ぜひこの後もよろしくお願い致します☺︎︎︎︎ (2022年11月27日 0時) (レス) id: ece158555b (このIDを非表示/違反報告)
みんみん - キュンキュン通りこしてギュンギュンしちゃいましたー♡ちょっと出遅れたけどその分一気読みできて大満足です。ラウちゃん良かった〜♪引き続きカラフルシリーズ期待してお待ちしています。 (2022年11月26日 0時) (レス) @page44 id: d946c1f5c6 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - もちさん» ありがとうございます。キュンとほっこりでもち様の心を癒せていたら嬉しいです。これからもぜひよろしくお願い致します☺︎ (2022年11月21日 21時) (レス) id: ece158555b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2022年11月14日 15時