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手作りのお菓子は失敗するから、学生の頃は既製品をあげていた。
友達にも、蓮にも。
蓮は私がくれるものならなんでも嬉しいよって言ってくれた。
だけどどうにか蓮にだけは手作りであげたくて頑張ってみたけどダメで、泣く泣く諦めた過去がある。
「今度一緒にお菓子作りしてみる?」
「え、」
「作りたいのあるなら、教えるけど」
「…いいんですか」
「うん。その代わり、来年のバレンタイン俺にちょうだいね?」
「…」
「ふふ、そんな絶望的な顔しないでよ」
「お菓子作りはどうしてもできなくて…。宮舘さんに教えてもらって、その日はできたとしても1人でやったら失敗しちゃうかも…」
「大丈夫、来年のバレンタインまで約1年あるんだから。せっかく定休日一緒なんだしいつでも連絡してくれたらここでお菓子作り教室開校するよ?」
「…迷惑でなければ、お願いします」
ずっと、お菓子作りができる女の子に憧れていた。
お母さんもお菓子作りが上手で、同じ遺伝子を持つはずなのにおかしいと何度も思ったことがある。
プロのパティシエさんに教えてもらえるなんてこんな貴重なことはないし、それが宮舘さんであるということもまた贅沢な話。
休みの日に彼と一緒にいられるなんて下心もオマケでついてくる。
蓮やさっくんに背中を押されて、ほんの少し彼との恋愛に前向きになってみようと思えた。
たとえ私の入る隙がなくても、だからダメなんだと塞ぎがちになるのではなく、こうしてそばにいることを許されるのならばそれに甘えて感謝しようと。
たった0.01%でも可能性があるのならば、その奇跡を期待せずともぼんやりと待つことはいいんじゃないかと。
もちろん、その分つらいこともあるだろうけど。
それでもいいと思うほどに彼への思いを日に日に拗らせていた。
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涼-suzu-(プロフ) - さくらさん» はじめまして。コメントありがとうございます。切ない中にキュンを詰め込めました！幸せと言っていただけて私も幸せです。こちらこそ読んでくださってありがとうございました☺︎︎︎︎ (2022年10月9日 21時) (
レス) id: ece158555b (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 初めてコメントします！もぉどぉしましょ。もぉなんなんですか、キュンが止まらない。切ないお話だと思ってたのに、ニヤけてたまりませんでした笑あぁなんだか幸せ…ありがとうございました。 (2022年10月9日 13時) (レス) @page45 id: 5eab3e319d (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - マコトさん» わ！ありがとうございます！笑 好きなとこ教えていただけるの嬉しいのでニヤニヤしちゃいました。こちらこそ読んでいただいて本当にありがとうございます。 (2022年8月21日 8時) (レス) @page45 id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)
マコト(プロフ) - 「ソファーを背もたれにラグの上で胡座をかいた」……この表現、めっちゃ好きです(笑) 沢山のキュンをありがとうございましたヽ(=´▽`=)ﾉ (2022年8月20日 23時) (レス) @page41 id: aab53d41f5 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - 淘蒼toaさん» ありがとうございます。86個目の心臓おめでとうございます(？)めぐろくんは漢にしがちです。涼です。これからもよろしくお願いします。私も大好きです。 (2022年8月20日 22時) (レス) id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼-suzu-
| 作成日時：2022年8月14日 10時
