星屑ドルチェ【2】

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「ごめんね、お葬式行けなくて」


「…ううん」


「いや…行かなくてごめん」


「気にしないで。こうやってお参りに来てくれて嬉しいもん」




約2年前、ずっと仲良しだった小夜子さんとお母さんが大喧嘩をして、そのまま小夜子さんはこの町から引っ越し。


それからというもの、2人は疎遠になってしまった。




「後悔してる、いろいろと」


「…」


「生きてるうちに仲直りしとくべきだった。…なんて思ったってもう帰ってこないけど」


「小夜子さん…」


「Aちゃんいくつになったんだっけ?」


「明日で21だよ」


「そっかぁ。もう大人なんだね」




こんなに小さかったのに、と私を抱っこする仕草。




「ふふ、高校生の私まで見てるじゃん」


「見てるけどさあ、生まれた時のことを1番に思い出しちゃうの」


「そっか」


「だってあなたは、里帆と蒼太の間にやっとできた子どもなんだから」




両親が結婚したのはお互いが25歳の時。


私が生まれたのはその4年後。


なかなか子どもができなくてもう諦めようかと思っていた時にやってきた私は、奇跡の子だと呼ばれていた。




「ねぇ小夜子さん、お腹空かない?」


「そうね。丁度お昼だし」


「じゃあ久しぶりにお店来ない?」


「え…」


「私が店長してるの」


「1人で、続けてるの?」


「うん!」


「そうなんだね。…うん、どうせそっちに用があるから行こうかな」




小夜子さんの車にお邪魔してお店へ向かう。




「ここ、どうぞ」


「…!よく覚えてるね。ありがとう」

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