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＿
「んで、どこが分かんないの?」
「…」
「どした?」
「いや…」
バイト先のイートインスペースで勉強するなんて誰が想像しただろうか。
1度家に帰ってエメを置き、勉強道具を持って再びコンビニへ。
店長に事情を話すとふたつ返事でOKをもらい今に至る。
店長とバイトの先輩からちゃんと高校生なんだねなんて言われる。
みんな私の事なんだと思ってんだ。
「俺が教えたから数学は100点だなぁ」
「やめてプレッシャー」
1時間ほど勉強をしてコンビニを出る前、あの時のようにホットココアを奢ってくれた。
冬休みに入ったら阿部先生に会えなくなるな。
そんなことを思いながらマフラーに顔を埋める。
「家どこ?」
「すぐそこ」
ふーんと興味無さそう。
じゃあ聞くなよ。
「じゃあね、せんせ」
「え?」
「…え?」
「この時間に女の子1人で帰せるわけないでしょ?」
「…勝手にしたら?」
「そこはありがとうって言うんだよ?」
阿部先生を無視して歩き出せば当たり前のように隣に並んでくる。
女の子…。
深い意味はないんだろうけど"生徒"ではなく"女の子"として扱われていることにキュンとした。
口が裂けても言えないけど。
「ここ」
「俺ん家からも近いじゃん」
そう言って私の住んでいる家を見つめる。
「立派な一軒家だね」
「お父さんとお母さんお互いにこだわり強すぎて家建てる時何回も喧嘩したらしいよ」
「…A」
「ん?」
「いや、なんでもない。ほら、エメちゃん待ってるからはやくお家入りな」
「…?うん」
「あ、さっき勉強教えたことも内緒ね」
「だから言う人いないんだって」
「また増えたね、ふたりの秘密」
人差し指を口元に当ててにっこりと笑うとおやすみと手を振って去っていく。
相変わらずあざといな。
私は家に入らず、阿部先生の背中が見えなくなるまでドアの前に立ち尽くしていた。
「…ふたりの秘密、か」
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涼-suzu-(プロフ) - shoさん» こちらこそこの作品を見つけてくださってありがとうございます(՞ ܸ. .ܸ՞)"キュンをお届けできてよかったです。 (2023年2月25日 14時) (
レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
sho(プロフ) - すごく引き込まれて一気に読みました。キュンキュンが最後までとまりませんでした。この作品を読めた事に感謝です。 (2023年2月25日 13時) (レス) @page50 id: 342ef15a76 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - mireさん» コメントありがとうございます！このセリフを絶対入れたいと思っていて書きながらここだ…！って自然に入れられたのでそう言っていただけて嬉しいです♪ (2021年12月5日 17時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
mire(プロフ) - 最高でした。阿部ちゃんの「ううん、からかってない」がもうMVが走馬灯のように頭に流れてキュンが止まらなかったです。これからも作品楽しみにしてます。 (2021年12月3日 15時) (レス) @page45 id: e802057471 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - ﾕｶさん» コメントありがとうございます！書いてる私も胸が苦しかったです(笑)もちろんニヤニヤもしました☆(やめろ)阿部先生に恋したくなったらまたいつでもここに来てください。 (2021年11月3日 6時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼-suzu-
| 作成日時：2021年10月20日 7時
