Sweet Sunny! (ページ10)

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「なになに?康二におまかせやで!」

自分が向井くんに恋してるのを本人に言えるわけがない。

かといって友達のこと、なんて言えば私がよく話してるのは真野さんと水城さんだしそっちに話がいってしまうとまずい。

そこでふと出てきた妹の存在。

「い、妹!妹の、話…なんだけどさ」

「妹?」

「う、うん!えっと…そのー、恋…しちゃったんだって」

「えー!そうなんや!」

「仲良しな友達を好きになっちゃったみたいなんだけど、向こうに彼女がいたらどうしようって悩んでるの。でも私、恋したことないからアドバイスなんてできなくて…」

「んー…それは本人に直接聞くのが1番やで」

「まあ…そう、だよね」

「もし彼女がおらん場合な?仲良い異性の友達から彼女いるの?なんて急に聞かれたら男は意識してまうって。もしかして、自分に気があるかも…って」

男は単純やからなぁと向井くん。

「…彼女、いるの?」

「え」

「…って、本人に聞くのが1番なんだよね!妹に伝えとく!」

「妹さんうまくいくとええな」

危ない。

向井くんに聞いてしまうところだった。

今までの私なら絶対恥ずかしくて聞けないはずなのに向井くんの横顔を見つめていたら無意識に言葉にしてしまっていた。

これも、向井くんの力なのだろうか。

花の世話がひと通り終わってドキドキしたまま向井くんと駅に向かう。

「んじゃー、また月曜日な」

「うん。またね」

改札を抜けてホームが反対だからここでお別れ。

「あ、はるる!」

「ん?」

「ちなみに俺は彼女おらへんで」

私の目の前に立ち、そうひと言残してほなねと行ってしまった。

…もしかして妹作戦、バレてる?

いやいや、そんなことないはず。

でも…向井くんに彼女がいないことを知れたのは私にとって大きな一歩かもしれない。