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Scene04 ページ10

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「お疲れ様ー」

「阿部ちゃーん!おつかれー!」


なんとか亮平の待つお店の前までたどり着けば、亮平は深澤の手に持たれた私のバッグと私を2、3回交互に見て深澤に視線をやった。


「…ふっかちょー元気じゃん」

「今からビール飲めるもん」

「うはは!単純」


深澤とお店に来るまでの道のりは緊張しすぎて何喋ったかなんてひとつも覚えていない。


「A?」

「あ、うん、行きます」


店内に入って深澤と亮平が向かい合って座る。

亮平の横に座ろうかなと思っていたら亮平は自分の隣の座席に荷物を置いて目で訴えてきた。


「深澤、隣いい?」

「もち」


余程ビールが飲めることが嬉しいのか隣の座席をバシバシ叩いて私に座るように促す。


「Aもビールっしょ?」

「うん」


チラリと亮平を見ればニヤニヤしながら私の顔を見ている。


「あー、やっぱ!シャンディガフにしようかな!」

「おー、いいセンスじゃあん。俺もそっちにしようかな」


メニュー表を広げてルンルンの深澤と、もっとニヤニヤし始めた亮平。


「阿部ちゃん何にする?」

「カシオレ」

「うーわ!あざと!」

「えぇ、なんでよ」

「あざといよなぁ?」

「なんか女子ウケ狙ってる感満載」

「ほらぁ」

「2人ともひどくない!?」


深澤がケタケタ笑って私に近寄るとメニュー表を見せてくる。


「何食べたい?」


私の顔をのぞき込みながら優しく聞いてくる。

高鳴った心臓を無視してメニュー表に目をやった。


「…枝豆」

「それはもうマストだな」

「…たこわさ」

「間違いない」

「…串盛り」

「最高じゃん」


何を言っても肯定するのはいつものこと。


「あ、この店にもいつもAが食べてるサラダあるよ」

「えっ、」


サラダのページを開いて嬉しそうに私に見せてきた。

いやいや…よく一緒にご飯行くんだから私がしょっちゅう頼むものを覚えてるのなんて当たり前。


「こんな名前じゃなかったっけ?」

「それ、です」

「んじゃ頼もうね」

「…うん」


別に、覚えようと思って覚えてたわけじゃないから。

自分に言い聞かせて込み上げてくる喜びを抑える。


「へぇ。ふっか、よく覚えてるね」


亮平にそんな事言うなと目で訴えるけれどすぐに逸らされて深澤に視線を戻す。


「まぁね〜」


深澤は得意げな顔をしてそうひとことだけ返した。

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涼-suzu-(プロフ) - かりんさん» コメントありがとうございます!おわかりいただけただろうか…(微笑)ということでせーので言うよのアノ曲をイメージしました☆本気出したふっかさんを書くなら大人の恋愛かな…と思いまして…。そう言っていただけて嬉しいです! (2022年2月5日 22時) (レス) id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - コメント失礼します その距離わずか、3cmは5枚目シングルイメージとのことでしたが、これは僕の彼女になってよイメージですかね!!?😳アオハルシリーズとは違った大人な恋愛もいいですね🤭 (2022年2月5日 18時) (レス) @page28 id: 48bd583dd7 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - nさん» 毎回最高神回は最上級の褒め言葉過ぎて私にはもったいないですが実はめちゃくちゃ嬉しいです。笑 次の作品もぜひよろしくお願いします♬︎ (2022年2月3日 17時) (レス) id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)
n - どの作品も読ませていただいてますが毎回最高!神回!ってなりながらお話楽しませて頂いております🥺🤍特に深澤さんのお話が好きなので今回メインで嬉しかったです!今後も応援しております! (2022年2月3日 13時) (レス) id: 6e085ae475 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - ちゅん助さん» なぜ謝るのですか!もっとコメントしていただいてもいいんですよ?(図々しいわ)いつも嬉しい言葉をくださってありがとうございます。これからもみなさまが想像できちゃうお話を書けるように精進いたしますので応援よろしくお願いします♬︎ (2022年2月2日 15時) (レス) id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2022年1月28日 17時

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