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底抜けに明るくて、世話焼きのお姉ちゃんっていうよりお母さんみたいなしっかり者のA。
俺の好きなタイプは、色白でふわふわしてて、なんか柔らかそうで…おっとりした癒し系で守りたくなるようなそんな感じ。
あんまり当てはまんないし、そういう対象で見たこともないし普通に同期兼友達って思ってた。
なぜそこが覆ったかというと…季節は冬、世間では聖なる夜とかいわれる日に遡る。
「あー、さみ」
出勤前、外にある喫煙所でタバコに火をつけてからズボンのポッケに手を突っ込んだ。
「クリスマスに独りとか久しぶりだわ」
3日前、彼女に別れを告げられた。
私の事好きなのかわかんないってさ。
…俺もわかんねぇわ。
俺の恋愛はいつも来る者拒まず去るもの追わず。
好きって言われて断る理由がなければ付き合うし、別れようって言われればはい分かりましたって言う。
それ以外も全部、相手に合わせてきた。
「好き、か」
煙草の煙と白い息が交わって空に消えるのをボーッと眺めていると勢いよく開いたドアに体がビクつく。
「深澤、タバコ」
「…はい？」
「1本ちょうだい」
そこに立っているのはAだった。
怒っているような、悲しんでるような、複雑な表情をしている。
「Aタバコ吸うっけ」
「いーや。むしろ嫌い」
「…ほしい理由を述べよ」
「彼氏と別れた」
「え」
「てか振った」
「結婚、するんじゃなかったの？」
彼女の左手に光っていた婚約指輪はなくなっていた。
「他に女いた」
俺が悴む手でスーツの内ポッケからタバコを取り出そうとしている間も彼女は話を続ける。
「…その女との子どもできたんだって」
「わぁお。…衝撃」
「ほんとバカ」
「そうだよなぁ」
「気づかなかった私、バカ」
「…」
「…あ」
箱から1本飛び出たタバコを掴もうとした彼女を避けて、内ポッケに戻した。
「やっぱだめ」
「なんで」
「タバコ似合わない」
「…なにそれ」
「俺もさぁ、3日前に振られて寂しいんだよね」
「…」
「仕事終わって、一緒に過ごしてくんね？…クリスマス」
「…いいよ。あんな家、帰りたくないし」
そう言った彼女の瞳は、感情を失っているように見えた。
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涼-suzu-(プロフ) - かりんさん» コメントありがとうございます！おわかりいただけただろうか…(微笑)ということでせーので言うよのアノ曲をイメージしました☆本気出したふっかさんを書くなら大人の恋愛かな…と思いまして…。そう言っていただけて嬉しいです！ (2022年2月5日 22時) (
レス) id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - コメント失礼します その距離わずか、3cmは5枚目シングルイメージとのことでしたが、これは僕の彼女になってよイメージですかね！！？😳アオハルシリーズとは違った大人な恋愛もいいですね🤭 (2022年2月5日 18時) (レス) @page28 id: 48bd583dd7 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - nさん» 毎回最高神回は最上級の褒め言葉過ぎて私にはもったいないですが実はめちゃくちゃ嬉しいです。笑 次の作品もぜひよろしくお願いします♬︎ (2022年2月3日 17時) (レス) id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)
n - どの作品も読ませていただいてますが毎回最高！神回！ってなりながらお話楽しませて頂いております🥺🤍特に深澤さんのお話が好きなので今回メインで嬉しかったです！今後も応援しております！ (2022年2月3日 13時) (レス) id: 6e085ae475 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - ちゅん助さん» なぜ謝るのですか！もっとコメントしていただいてもいいんですよ？(図々しいわ)いつも嬉しい言葉をくださってありがとうございます。これからもみなさまが想像できちゃうお話を書けるように精進いたしますので応援よろしくお願いします♬︎ (2022年2月2日 15時) (レス) id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼-suzu-
| 作成日時：2022年1月28日 17時
