Scene01 ページ2
＿
「あ"ー」
「うるさい」
「なんで俺がこんなことしなきゃいけねーのよ」
「自業自得。30手前にもなってフラフラしてるからバチが当たったのよ」
「…」
2ヶ月前くらいから付き合い始めた受付の女の子が実は主任の彼女だった。
それを知ったのは今日の朝。
主任に呼び出されて朝からお説教コース。
そして雑用パラダイス。
あの女も黙ってないでなんか言えよな。
おかげで俺が100%悪者だし。
入社6年にしてクビ決定か？
「不可抗力だー」
「…」
「近寄ってきたのは向こうだぞー」
「…」
「だいたい」
「手を動かす」
「はい」
事情を知っているAが定時であがったフリをして主任が帰った後に手伝いに戻ってきてくれた。
そのおかげで残業は30分で終了。
「Aさんきゅ」
「ほんと、女選ぶ時は気をつけてよね」
「だから今回は俺悪くないんだぁって」
「はいはい」
「んね、お礼したいから今から飯行かない？」
「…別にお礼されるほどのことしてない、けど」
「だーめ。俺がやなの」
彼女は少し考えて、まぁいいか。と小さく呟いた。
「実は今日、亮平とご飯行く約束してんの。深澤も来る？」
もう1人の同期の阿部亮平。
真面目で頭が良くて仕事ができて、上司からの信頼は厚い。
プロジェクトのリーダー任されたり、なんかの代表でプレゼンやったり…間違いなく近いうちに出世するだろう。
「え、それ俺行っていいやつ？」
「なんで？」
「だってせっかく阿部ちゃんと2人だろ」
「別に…」
少し言葉を濁す彼女にやはり俺は遠慮した方がいいのではないかと思う。
おそらくAは阿部ちゃんのことが好き。
昼休みはよく2人で食堂にいるとこ見るし、プライベートでも2人で会うことあるみたいだし。
「とりあえず亮平に連絡するから待ってて」
亮平とか呼んでるし。
オフィスを出ていく彼女の背中を見つめる。
「俺のことはいつまでも"深澤"なのになぁ」
そんな阿部ちゃんのことが好きかもしれないAを好きだと自覚したのは約2年前のこと。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 987人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
涼-suzu-(プロフ) - かりんさん» コメントありがとうございます！おわかりいただけただろうか…(微笑)ということでせーので言うよのアノ曲をイメージしました☆本気出したふっかさんを書くなら大人の恋愛かな…と思いまして…。そう言っていただけて嬉しいです！ (2022年2月5日 22時) (
レス) id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - コメント失礼します その距離わずか、3cmは5枚目シングルイメージとのことでしたが、これは僕の彼女になってよイメージですかね！！？😳アオハルシリーズとは違った大人な恋愛もいいですね🤭 (2022年2月5日 18時) (レス) @page28 id: 48bd583dd7 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - nさん» 毎回最高神回は最上級の褒め言葉過ぎて私にはもったいないですが実はめちゃくちゃ嬉しいです。笑 次の作品もぜひよろしくお願いします♬︎ (2022年2月3日 17時) (レス) id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)
n - どの作品も読ませていただいてますが毎回最高！神回！ってなりながらお話楽しませて頂いております🥺🤍特に深澤さんのお話が好きなので今回メインで嬉しかったです！今後も応援しております！ (2022年2月3日 13時) (レス) id: 6e085ae475 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - ちゅん助さん» なぜ謝るのですか！もっとコメントしていただいてもいいんですよ？(図々しいわ)いつも嬉しい言葉をくださってありがとうございます。これからもみなさまが想像できちゃうお話を書けるように精進いたしますので応援よろしくお願いします♬︎ (2022年2月2日 15時) (レス) id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：涼-suzu-
| 作成日時：2022年1月28日 17時
