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「は?あいつ、俺置いて翔太がAちゃんとこ帰ったって拗ねてたのに!?」
ちょっとしか飲んでないとか絶対嘘じゃん。
これじゃどこに迎えいけばいいか分かんない。
「えぇ…どうしよう」
『とりあえず家出てみたらわかんじゃね?』
「…翔太は俺のこと超能力者だと思ってんの?」
『くはは!そんなんじゃねぇよ。でもわかると思うからとりあえず外出てみ?』
翔太も酔ってるのか意味不明なことを言ってきた。
いや、でもはっきり喋ってたな。
翔太と電話を終わらせて、部屋着から着替えてとりあえず言われた通り外に出てみることにした。
外に出たところで何も分かんないと思うけど…。
「あ、」
「やほぉ」
なんだ…そういうこと。
「てかお迎えってお前ここまで来てんじゃん」
「さっくんとーめてっ」
「…」
「あるけなぁい〜タクシーで帰るお金なぁい〜」
ここにくる金で家に帰れよって思ったけど会えたのちょっとだけ嬉しいから黙っとく。
「さっくーん」
「…はぁ。分かったよ。ほら、立って」
手を差し伸べて立たせようとすれば肩に手を回されて全体重を俺に預けてきた。
「…重い。歩け」
「だからぁ無理なんだって」
引きずって家の中に入れると普通に靴を脱いで普通に部屋までスタスタ歩いてベッドにダイブした。
…こいつ、さては酔い覚めてんな?
鼻歌交じりに漫画を読み漁っている顔はいつも通りの色白で平然としている。
ふっかのよく分からない行動は考えても理解できないことは分かっていたから気にせずアニメを見ることにした。
「あー!」
しばらくすると急に大きな声を出すからびっくりしてふっかを見れば枕に顔を埋めて足をばたつかせている。
「いいとこで終わったー!さくまー!」
「そ、それは、残念…だね?」
枕から少し顔をあげて髪の隙間から俺を見る瞳に不覚にもドキッとしてしまう。
どこからそんな色気放ってんの?
その瞳は逸らされることなくずっと俺を捕らえていて、ベッドからゆっくり起き上がるとこっちへ向かってきた。
「…っ、」
3人がけのソファなのに俺の隣にぴったりとくっついて座ってきて肩に手を回される。
そしてその手は俺の髪を優しく撫で始めた。
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涼-suzu-(プロフ) - ピカンチ★さん» 大洪水…それはせきとめていただきたいですが難しいですかね?笑 こちらこそありがとうございます。よかったら続編も読んでください♪ (2022年3月24日 15時) (レス) id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)
ピカンチ★(プロフ) - きゅんきゅんの大洪水!最高でした!ありがとう❤️ (2022年3月23日 23時) (レス) id: 7ecf4502c1 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - ちゅん助さん» コメントありがとうございます!私の中でこの2人をカップルにするならあざとい策士のふっかと天然のあざといさっくんって感じなので(伝われ)それがうまく表現できていたら嬉しいです。 (2022年1月29日 21時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - さーちゃんさん» コメントありがとうございます!ふかさくのお話をもっと見たいとおっしゃっていただいたのでふっかサイドの気持ちでも書いてみっか!といいきっかけになりました(*^^*)ニヤキュン(とは)できてよかったです! (2022年1月29日 21時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - けいちゃんさん» こんばんは。コメントありがとうございます!ふっかのリアコ感出せてましたか…?こういうお話を書くのは初めてだったので不安でしたがそう言っていただけて安心しました。 (2022年1月29日 21時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2022年1月18日 0時