14 ページ14
＿
「だからお前が今のお姉ちゃんと同い年になった時に強い男になれてたら、好きになってもらえるかもな」
「…むぅ、ぼくつよいもん」
「ふはっ!…の割にちょっと泣きそうじゃん?」
「なきそうじゃないっ」
なんだろう、この懐かしい感覚。
なんかどっかで似たようなことを体験したような…。
まだ10代なのに物忘れ激しくない?
ちょっと自分の将来心配かも…。
男の子は翔太くんから駄菓子をもらうと走って帰っていった。
「何がいい?」
「ほんとにいいの?」
「ん、好きなのいいよ」
「じゃああれがいい」
私は冷蔵ケースを指さした。
「サイダー?お菓子じゃねーのかよ」
「だって飲みたいもん」
「気に入った?」
「うん」
翔太くんは冷蔵ケースからブルーサイダーを2本出して1本を私にくれた。
「ありがとう」
「ん」
待ってて、と部屋の奥に消えて戻ってきたかと思えば私に手招きをして外に出る。
「あっちー…」
「店番、いいの?」
「妹に代わってもらった」
「…」
「このサイダーが格段に美味く飲める場所、連れてってやる」
お店の前に停めているバイクからヘルメットを1つ取ると宙に放り投げた。
それは綺麗な弧を描いて私の手の中に収まる。
「後ろ、乗って」
初めて乗るバイクにドキドキしながらも翔太くんの肩を借りて跨った。
「ちゃんと捕まっとけよ」
「うん」
華奢だと思ってたけど意外と広い背中。
それにギュッと抱きつくのを合図にバイクが走り出した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1517人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
aya(プロフ) - シリーズ読み直し月間♡担当様に辿り着きまたもうはうはなってます\(//∇//)\ほんとこのお話大好きで、一番読み返しています💙最後のヤキモチやきちゃん可愛いすぎからの〜急に出てくるオスみがやばいです(〃ω〃)ぐはー (9月18日 19時) (
レス) id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - SNさん» ありがとうございます。ちょっと不思議なお話はなかなか書かないので、どうかな？と思いましたがそう言っていただけて嬉しいです！ (8月6日 11時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
SN(プロフ) - 初めて感想書きます！主さんの書く小説は、全部最高すぎます!!!このお話もファンタジーの要素が最高すぎて号泣しました。これからも頑張ってください!! (8月5日 18時) (レス) @page38 id: 1341639bc7 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - 月夜見(つくよみ)さん» コメントありがとうございます。私もついに人を泣かせる物語を書けるように…(調子乗るな)応援ありがとうございます。これかろもよろしくお願いします♪ (2022年6月11日 13時) (レス) id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)
月夜見(つくよみ) - 初めて感想書きます！！最後の目覚める所見て、もうボロボロ泣きました…。感動系＋結ばれる話、自分物凄く弱いんで、泣きました(二回目)主さんの書く小説好きなので、これからシリーズ読んで行こうと思います！これからも頑張って下さい！応援してます！ (2022年6月10日 19時) (レス) @page39 id: 10b0189fa2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：涼-suzu-
| 作成日時：2021年11月29日 10時
