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「…これ、先輩が使ってる、ヘアオイル」
「こっちはAちゃんが使ってるヘアオイルだよね」
「…はい。香りを気に入っていただけたみたいだったので、気分を変えたい時に使ってもらえたらな、って」
「今日はなんかお揃いばっかりで…俺ら恋人みたいだね?」
恋人"みたい"。
涼太先輩はまだ私のことを妹のように思っているのだろうか。
静かに息を吐いて涼太先輩の方を向く。
「私は今でも涼太先輩と…恋人になりたいと思ってます」
意を決して伝えると、涼太先輩は目を丸くしてぱちぱちと瞬きを何度か繰り返した。
「好きです」
2度目の告白。
1回目より緊張するし、勇気もいる。
彼女がいないから付き合えるなんて確証はないから。
「俺も好きだよ」
だけど返ってきた言葉は予想外のものだった。
「…それは、」
「ちゃんと1人の女性としてだよ」
「私…先輩の彼女に、なれますか」
「もちろん」
「…嬉しい、です」
「正直、もう他の人を好きになったと思ってた」
「え…」
「どんどん可愛くなってくんだもん。誰のために?なんて考えたら…モヤモヤしてさ。いつの間にか、好きになってた」
「…私の勝ちです」
「え?勝負してたの?」
「実は先輩が私を振ったことを後悔させてやろう!見返してやろう!って渚と作戦立ててイメチェンしたんです」
「俺、負けず嫌いだけど…その勝負は負けでいいかな」
「ふふ、いいんですね」
「ちなみに俺がヘアオイルをあげた理由はAちゃんとはちょっと違う」
「どういう理由ですか?」
「たまにじゃなくて毎日使ってほしい。…俺に染まってほしいから」
涼太先輩との距離がグッと縮まって熱を持った手が頬に添えられる。
「メリークリスマス。…A」
「…!め、メリークリスマス…です」
涼太先輩はフッと笑って親指で私の下唇を優しくなぞった。
「キス、していい?」
涼太先輩の瞳に映る私は、すでに彼の色に染まっていた。
Fin
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涼-suzu-(プロフ) - 村瀬さん» コメントありがとうございます！残り話数が少なかったので短いAfterStoryになってしまったのですがいかがでしたか…？次の作品もぜひ！楽しみにしていてください！(自分でハードルあげるタイプの人間) (2022年1月5日 21時) (
レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
村瀬(プロフ) - まさかこの小説の続きが見れるなんて…！！超感激です！！これからも涼さんの小説楽しみにしています。 (2022年1月5日 21時) (レス) @page50 id: be3cd904b8 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - ちゅん助さん» コメントありがとうございます。お兄ちゃんの視点からのお話も面白いかもしれませんね(¯ｖ¯)考えてみます！ (2021年11月25日 14時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - なおひとさん» こちらこそありがとうございました！ (2021年11月25日 14時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん助(プロフ) - ニヤニヤしながら読んでしまいました！！ハピエン最高です！！💓これ兄sideも読みたいです✨素敵な作品ありがとうございました😊✨ (2021年11月25日 10時) (レス) @page46 id: 25f5a7cb9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼-suzu-
| 作成日時：2021年11月13日 9時
