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お兄ちゃんたちのいるところに着いて私の前に立つと思いっきりパーカーのチャックを開けられた。
「ちょっと!?」
あれよあれよという間にパーカーを脱がされ、はいっとそれをなぜか涼太先輩に手渡した。
「どうですか!?うちのA!」
「渚っ…」
「ナギのじゃねぇよ俺のだよ」
「いやいや、翔太先輩のじゃないから」
「だってこいつ俺の妹だし!家族だし!」
「はぁー!?私だって家族同然なくらい仲良いしAのことぜーんぶ知ってるもんねーっ!」
なぜか私の取り合いを始めたお兄ちゃんと渚に呆然としていると涼太先輩が目線を私に合わせるように少し屈んだ。
「すごく綺麗だよ」
「…っ」
「女の子らしくて可愛い色で、すごく似合うね」
顔に熱が集中していくのを感じ両手で覆ってしゃがみ込んだ。
「Aちゃん、大丈夫?」
「…だいじょばない、です」
「はい」
その声に顔をあげれば手を差し伸べてくれる涼太先輩。
「渚ちゃんと海、入ってくるんでしょ?」
私は、この手を握っていいのだろうか。
目の前にある男らしい手を見つめて迷っているとヒョイッと後ろから持ち上げられる。
「ひゃあ!」
「あ、わりぃちょっと胸に手当たった」
「ねえ!最低!」
「兄貴なんだからいいだろ別に」
「よくない!」
「いつまでも座ってじっとしてるから立たせてやったんだろ?」
そう言いながら逃げるお兄ちゃんを追いかけて砂浜を走り回っている時、涼太先輩が複雑な表情で行き場の失った手をギュッと握りしめていたなんて…。
私は知らないまま。
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涼-suzu-(プロフ) - 村瀬さん» コメントありがとうございます！残り話数が少なかったので短いAfterStoryになってしまったのですがいかがでしたか…？次の作品もぜひ！楽しみにしていてください！(自分でハードルあげるタイプの人間) (2022年1月5日 21時) (
レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
村瀬(プロフ) - まさかこの小説の続きが見れるなんて…！！超感激です！！これからも涼さんの小説楽しみにしています。 (2022年1月5日 21時) (レス) @page50 id: be3cd904b8 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - ちゅん助さん» コメントありがとうございます。お兄ちゃんの視点からのお話も面白いかもしれませんね(¯ｖ¯)考えてみます！ (2021年11月25日 14時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - なおひとさん» こちらこそありがとうございました！ (2021年11月25日 14時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん助(プロフ) - ニヤニヤしながら読んでしまいました！！ハピエン最高です！！💓これ兄sideも読みたいです✨素敵な作品ありがとうございました😊✨ (2021年11月25日 10時) (レス) @page46 id: 25f5a7cb9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼-suzu-
| 作成日時：2021年11月13日 9時
