5:Side 青 ページ5
「――涼太」
意外にも涼太は近くの共同スペースにいた。
フードコートみたいな感じの、テーブルやカウンターやソファがある所だ。
涼太はそのいっかくで電話をしていたようで、ちょうど通話を終え振り向いた。
俺はものすっごい平静を装って、凄く自然に言った。
「あのさ、今日の帰り、ちょっと待ってて――くれない?」
やっぱり緊張がちょっと出ちゃったけど、俺は表情を崩さなかった。
涼太は少し驚いたような、珍しそうな表情を浮かべ、
「分かった」
とだけ言った。
涼太らしい手短な返事。それ以上聞いてくる様子も無い。いつも通りの涼太。
でもその声色と空気感――
あ、涼太これ……何か深刻な話されると思ってるっぽい。
違う。違うの。俺の緊張だからこれ。
でも俺もそれ以上どうしていいか分かんなくて、
仕事終わりにここで待ち合わせしよう、と言ってから早々にその場を離れた。
意味も無くトイレに行ったりして。
個室の中でしばらく動けなかった。
心臓が痛ぇ。何か熱ィ。
俺、こんなに渇いてたんだ。
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Nika(プロフ) - Sさん» ありがとうございます!そういったコメントを頂けると、こちらも何度でもキュンキュンします!そんなコメントを下さるS様の方が最高です!泣 (9月13日 16時) (レス) id: 4ac685f542 (このIDを非表示/違反報告)
S - 何回読んでもキュンキュンします、、、 最高です! (9月12日 1時) (レス) @page9 id: 9c31734f1d (このIDを非表示/違反報告)
Nika(プロフ) - aytuさん» ありがとうございます!次の作品内容は完全に未定ですが、きっとまた「〇×赤」になります。また私の妄想と自己満足がお気に召して頂けたら嬉しいです。 (2020年8月24日 8時) (レス) id: 1bf233ec58 (このIDを非表示/違反報告)
Nika(プロフ) - ゆうみさん» コメントありがとうございます!自分でも書いてて赤様が男らしいなぁと思ってました。それでも楽しんで頂けたようで良かったです。私が書く赤様は右固定なので、すいませんそこだけよろしくお願いします^^;次の作品でも楽しんで頂けたら幸いです。 (2020年8月24日 8時) (レス) id: 1bf233ec58 (このIDを非表示/違反報告)
aytu(プロフ) - 完結おめでとうございます!大好きです!素敵な作品ありがとうございます。新作も楽しみです。 (2020年8月24日 0時) (レス) id: f27aee443f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Nika | 作成日時:2020年5月8日 0時