バレーってのはなぁ、「魅せる」モンなんだよ

Case二十二 ページ24

おおっと。何か予想の斜め上の質問キタコレ

影山は俺のなんで、近づかないで下さい的なやつ！？

『えーっと、部活の後輩………です』

「そのわりには随分仲良さげでしたね………」

やべぇよ、絶対これ修羅場だよ！！！！

でも、ちょっとムスっとしてんの………


『可愛い』


「！可愛いって、影山がですか………」

え、嘘、俺声出てた！？

『いや、ちがっ、違わなくないけど今のは、その………』

「………俺に、ですか？」

はぁぁぁあい！やらかしました！！不審者決定！！ヤバイやつだよな！？

『………そう……ですね、はい。大変失礼しました。』

あぁぁあ……終わった………

「ありがとう、ございます。嬉しいです。」

おん？

「俺、青城の1年、国見英です。このあと、試合出るんで見ててください」

おう？

「あと、頭撫でて、欲しいんですけど………ダメ、ですか？(首コテン)」

Oh………………可愛すぎるぞ………あざとい………

『………こっちおいで？』

素直に屈んで頭を出してくる

うっわさらっさら。エンジェルリング出来てる

「………ふふ」

すり寄ってきてる可愛いな、オイ

「ありがとうございました。俺、試合頑張れます。」

『おう、頑張れよ』

タッタッタッと走っていく国見君

よくよく考えると、見知らぬ子に可愛いっつって、頭撫でて………

同意の上だからセーフだな、うん！

まぁ、ライバル校だったけれども。

可愛い子に罪は無いな





おっ！国見君下にいる。


「………！！」


気づいたみたいだから手を振っておく

ちょっと恥ずかしそうに手を振りかえしてくれた



頭撫でてる時に、ちらっと髪から見えた耳は




真っ赤だった




そんなとこも可愛いのな









「………………………」






ーまもなく、練習試合を開始しますー









国見side



ホールに集合していた烏野の中に、影山はいた

どうせ烏野でも王様やってんだろ、って見向きもしなかった

でも、俺はすぐに2度見した

あの影山が頭を撫でられてた、しかも自ら笑顔で


「………は？」


ちょっとした好奇心だった。どんな人なんだろう、って

ふわっふわの茶髪に、眼鏡からは優しげな目で影山を見てた


一瞬だった


俺もあの人に触れてもらいたい、そう思った

気づいたらギャラリーまで来てしまっていた

見ず知らずの俺が話しかけても、笑顔で答えてくれた

恥ずかしくなってすぐに戻ってきた





試合の後にも、会いに行っても








いいかな

Case二十三→←Case二十一

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す