バレーってのはなぁ、「魅せる」モンなんだよ

Case九 ページ11

「……してやられたな、ホラよ、鍵だ。」


『あざーーーーっす！！』


ミッションクリア！Hoooo！！


待ってろキャサリン(ルービックキューブ)、今会いに行くからな………！



「オイ、どういうことか説明してもらうぞ」



ズモモモモモ………っていう効果音が付きそうな顔で此方を見上げる白布



『眉間にシワよってんぞ〜？可愛い顔が台無しだ。ほ〜れ』



うりうりと眉間を親指でほぐす。やめろよっ、て振り払われてしまったぜ………可愛いやつめ！



「俺も気になる〜！若利クンもだよねッ？」


「ああ、なぜ監督が俺に打たせると分かった」



それじゃあ、種明かしの時間といこうか



『んじゃあ、順番に行くぞ？

まず、さっきも言ったけど俺はサービスエースを10本決める気は無かった。

つーか、できねぇんだよな。

左ジャンフロと左ジャンサーを交互に打ってたんだけど、途中でジャンサー2回打ったろ？

それはさ、おたくのリベロ君が俺のジャンフロに慣れちまったんだよな。

人間って5回続けてやると慣れるんだよな〜

ここはウシワカいるし、左ジャンサーは少しでもずれたらすぐ上げられる。

だからジャンフロで攻めたんだよ。でもまあ、上げられたけどな………

んで、鷲匠さんが上がったボールを打たせないわけがない。こっちは俺しかレシーバーいなか

ったし。』



取り敢えずここまでOK？の意味を込めて見てみる。


「………ってことは、わざと隼人…リベロに上げさせたってことか！？」


『まぁそーゆーこと』


大丈夫そうだから続ける


『鷲匠さんが打たせることは分かってたし、俺はスパイクを上げられる自信があった。

だから白布にトス上げるように頼んだんだよ。スパイク上げたとき、




俺しか見えて無かったろ？




だからバックの白布に気づくのが遅れた、んでコンマ1秒もあれば助走体制に入れる。

どんなセッターにも合わせるのがプロだからな。と、まぁ



………以上が今回のショーの種明かしだよ』






「…俺はつくづくお前という男が怖ぇよ」



鷲匠さん………俺はあんたの方が怖いっすね！！！



なんで打たせんの！？てか、すぐ入ってくるあの2人も合わせる周りもヤベェって。



『鷲匠さんこそ凄いの育ててるじゃないですか………』



「これ俺達、あの熱海Aに認められてる！？」

「神々しすぎて目が潰れる」

「これが世界か」





自由だな〜





『そろそろ帰りますね。楽しかったです〜』









「俺が送ってく！」

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