夏色ソーダ[×yb]

天体観測…nkjm ページ9

※高校生設定
※薮さんは天文部の部長、裕翔くんは後輩



薮side




頭の上には雲ひとつない青空。




時計の針が指すのは、ちょうど夕方の6時。




まだ誰もいない屋上でひとり、空を眺める。





夏の日の入りは遅いからまだまだ明るいけど、




少しづつ傾きつつある太陽に笑みが零れる。




yt｢先輩、今日も一番乗りじゃないですか。｣




後ろから声をかけられて振り返れば、そこには大きな荷物を抱えた後輩がいて、




yb｢お前こそ、今日も二番のりだな。｣




そう返せば彼は悔しそうな顔をする。




yt｢今日こそ俺が一番だと思ったんだけどなぁ〜｣




yb｢ばーか、俺に勝とうなんて百年早いんだよ！｣




観測会の度に繰り返されるこのやり取り。




もう何回目かもわからない。




けど、




yb｢次からはお前が一番のりじゃん。｣





三年生である俺は、この観測会を最後に引退するから。




yb｢がんばれよー、次期部長くん？｣





裕翔の肩を叩きながら言ってやる。





mb｢なに、また薮と中島じゃん。お前らほんと来んのはえーな！｣





そうこうしているうちに、ほかの部員達もやって来て、





yb｢お前らが遅いんだよ！ほら、さっさと準備するぞー、｣





そう声をかけながら準備を始めると、裕翔も友達のところへと走っていった。

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