夏なんて嫌いだった (ページ24)

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阿部くんの恋ページ24

ラウールside

色々な話をしてくれた

阿「俺が大学受験で休んでた時に会っちゃったんだよね、運命みたいだったの、笑」

阿「1人で黙々とスケッチブックに何かを書いてる姿が凄く印象的でさ、」

ラ「勉強してた？」

阿「ううん、デザインを考えてたんだって」

阿「そのデザインがさ、素朴で派手じゃなくて、なんかこう…温かくなるデザインだったんだよ」

ラ「へー！デザイナーさんだったんですか？」

阿「そう。それで俺から話しかけて仲良くなっていくうちに、さ、」

ラ「惹かれちゃったと」

阿「アイドルになりたい、デビューしたいって思ってたのに、気持ちは止まんなくて…」

ラ「今でも連絡とってるんですか？」

阿「ううん。名前しか知らない。もちろん連絡先も、今どこにいるかも分からないんだよねー笑」

阿「あ、走り書きのデザインらしいんだけど見る？」

そう言われその写真を見ると

ラ「え…」

・

・

それは俺が貰ったデザインに凄くよく似ていて

阿「デビューしたら彼女を見つけられるかもだし」

阿「なんて、不純な理由って怒られちゃうよね笑」

ラ「そうですか？俺はそうは思わないですよ？」

ずっと思ってた

恋はしちゃいけないものだと

でも何故か何故だか、違うように思えたんだ

ラ「バレないようにしっかりと隠し通す恋愛は俺はありだと思います、」

ラ「匂わせとかしたら許せないですけどね、さすがの俺でも」

ラ「まー、ガキが何言ってんだって思われるかもしれないですけど、そのデザイナーさん、阿部くんの写真とかもながしてないし、今のところ僕は悪いとは思ってないですよ笑」

だってあの阿部くんだもん

阿「ありがとね、ラウール。笑」

阿「ラウールかっけぇ笑」

ラ「あざっす！笑」

阿「高校でもモテモテだね、こりゃ」

ラ「いや、僕陰キャなんで」

阿部くんの恋

ちょっとはお手伝いもありだよね？

次のステージでは自分で好きなデザインを選べるみたいで

応募デザイン一覧を見ながら

ひとつのデザイン。僕の選択にかけてみた

僕って天才みたい。笑