夏なんて嫌いだった (ページ23)

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僕は名探偵ページ23

ラウールside

数年前、僕が出会ったある女性がいる

名前も知らないし

顔だってもちろん覚えていない

ただ、唯一の手がかり

それは何故か貰ったデザイン画

走り書きかもしれないけど

それはまあすごく繊細で

流れで衣装作ってくださいね！なんて言っちゃったのは随分前の話なのに今でも恥ずかしくなる

そんな出来事から数年が経ち、自分を取り巻く環境は大いに変わった

SnowManというグループに入ることになり

デビューを真剣に目指すからこそ

'恋愛'

それはタブーになってしまった

僕はまだ若いのに、青春のはずだが

恋なんてしない。そう決めていたら

ある日の楽屋で急にみんなの恋愛話になったんだ

もちろんふっかさんとか、しょっぴーとかは

印象通りだった。(みんな察してね)

でも、驚いたことがある

それは阿部くんの恋バナ

阿「俺はそんな恋愛経験ないよー笑」

って言っていたのに！！

ある日阿部くんと二人きりの楽屋で

僕がついつい聞いてしまったんだ

ラ「本当に阿部くん好きな人いなかったんですか？」

ただ、単純に気になっただけで軽く質問してしまった

阿「うーん、」

阿「ラウールだけにだよ？絶対言っちゃダメだよーー」

阿「俺さ、今でも好きな人がいるんだー笑」

阿「アイドル失格かもね。俺」

なんて言う阿部くんの顔を

ずっと忘れられないんだ