夏なんて嫌いだった (ページ20)

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今はどうしてるページ20

'アイドル'

それは彼の夢だったこと

今どうしてるんだろう

そんなことをふと考えてしまっていると

ラ「今、誰のこと考えてたの？」

え？

驚いてしまい何も言えずにいると

ラ「すっごい綺麗な顔でしたよ笑」

ラ「きっと素敵な人なんだろうなー」

ラ「恋したいーー！！」

って叫んでいるラウールさん

'恋'

そのイメージが膨らんでデザインが色々浮かんでくる

ざっと描いてみると

ラ「あー！このデザイン素敵ですね！！」

なんてニコニコ笑顔のラウールさん

このデザインで決まりだ

そう思いその日の話し合いは終わった

帰ろうと私もドアに手をかけると

ラ「待って！！」

なんてラウールさんに呼び止められた

振り向くともうこの会議室には私とラウールさんのみ

マネージャーさんは車の準備に行ってしまったみたいで

2人きりのこの空間の中、ラウールさんが口を開いた

ラ「僕ね、アイドルだから恋しちゃいけないって思ってたの」

ラ「でもね、僕達だって1人の人間だからさ、恋愛も経験だと思うんだ」

ラ「だからね、大っぴらにせず、しっかりと隠す恋愛はアリだと思うな」

なんて言って

ラ「ま、変なこと言っちゃってごめんなさい」

ラ「じゃあ、次は衣装合わせの日、楽しみにしてます！！」

なんて嵐のように去っていったラウールさん

彼は私のこの気持ちなんて知らないはずなのに

凄く勇気を貰えて

ラウールさんって本当に人としてもしっかりしてる

本当にそう思った