思ったよりも早く ページ17
あれからは本当に大変だった
何時間何分何年何秒
時間が凄く早く感じる毎日
あれもこれも触れるものが全て初めての感覚で
最初は全く周りの子と話せなかったのに
いつの間にか何となく頭に入ってくるもんだから
言語も何とかなってる
気付いたらもう数年がたっていて
卒業課題として私は3着の衣装を作成した
今後デザイナーとして花開く為にも
色々なもう何に応募したかも分からないくらいのショーにも応募した
何個か'お話を詳しく伺いたい'
そんな回答も来ていて
本場イタリアでも、ちょこちょこ小さな賞を貰えてたりする
いつの間にか全力で駆け抜けていた毎日
やっと一息、そう思ったら携帯に一通のメールが
A「あれ…このアドレス日本からだ」
そう思い、開いてみると
何となくで応募していた
'東京ガールズコレクション'からの連絡で
その内容は
'是非、デザイナーの卵という特集で、うちに衣装を作っていただけないか'
そういう依頼だった
随分前に送っていたそのメールは
よく読むと、私の仮デザインを気に入ってくれたモデルさんが居たみたいで
何送ったっけなーって思い見てみると
あの、日本で会った少年を、思い描いたあのデザインだった
すぐに連絡をし
モデルさんに会わせてほしい
そう連絡したんだけど
どうもそのモデルさんがシークレットゲストらしく
スケジュールを確認してくれるらしい
どんな人が私のデザインを気に入ってくれたのか
ドキドキしていたけど
日本に帰るということは彼もいるということで
違った意味でドキドキしている胸は
中々収まりそうにもなかった
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作者名：さくら
| 作成日時：2021年7月14日 17時
