モブに転生した俺…ちょっと不運すぎない？【名探偵コナン】【男主】

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「…そういえば…自己紹介をしていませんでしたね。僕は安室透といいます。」



走る構えをしようとしたら、タイミングよく安室さんが自己紹介をしてくれた。



『あ、文月Aです…よろしくお願いします。』



自分のコミュ障さが恐ろしい…ぶん殴りたいくらいだ。



「文月さんって言うんですね。こちらこそよろしくお願いします。」



『…あ、安室さんって、凄く端正な顔立ちをされてますけど、モデルとかされてるんですか？』



怪しまれないようにする為にも、一般人の振りをしておこうと、唐突にそんな事を聞いた。



「ああ、いえ…実は私立探偵の毛利小五郎先生の助手をやっておりまして、そういう事はお断りさせて頂いているんです。」




『探偵だなんて、すごいですね…。やっぱり謎解きとか得意なんですか？』



「ええ。情報を組み合わせて推理するのは、探偵にとって必要不可欠な事ですからね───」




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─────そうして世間話をしている内に、いつの間にか雨は止んでいた。




「いつの間にか晴れていましたね…お話、とても楽しかったです。…では、僕はこれで失礼します。」

『はい！こちらこそ楽しい時間をありがとうございます。』









……互いに仮面を被ったような会話で疲れたのか、俺達はそそくさと別れていった。





次は遠くで彼を見られるように願いながら、すっかり晴れた青空を見上げた。









ただのモブが、彼の記憶に残ってはいけない。

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