3. ページ4
・
『…ん?』
あの事件から1週間ちょっとが経ち、俺は食料調達の為にスーパーに来ていた。
そしてなんとなく立ち寄ったお酒コーナーで、俺は今世紀最大の発見をしてしまう。
遠くからでも分かるイケメンオーラ、褐色肌に金髪の100億の男、あれは…安室透…!
今は300億の男がいるだとかネットで騒いでいたが、収入は関係ない!
こうしてあのかっこいいキャラクターが生きている姿を見られることが、俺がこの世界に来て良かったと思える要素だろう。
安室さんが見ているのは…蒸留酒のコーナーだろうか。
俺も近づいて見てみると、やはり知ってる名前が沢山ある。ジン、ウォッカ、ベルモット、バーボン、ライ…。
『……ラム…』
─────そういえば、俺…ラムの正体を…。
ラムを手に取っていると、隣(と言っても5mは離れているが)からの視線に気がついた。
「……」
なぜか俺の方をガン見している安室さんに、危機感を覚える。
まさか…聞こえてた?いやいや、「ラム」って呟いただけで安室さんが疑うわけないよな。
「…ラム、お好きなんですか?」
『…えっ?』
1人で納得していると、いつの間にか近づいて来ていた安室さんに声をかけられる。
待てよ…彼に話しかけられたってことは、多少たりとも疑われてるって事だよな?
『好き…かと聞かれればそこまでは…。あの…えっと、俺に何か…?』
心臓がバクバクと激しい音をたて、俺を焦らせようとする。
「いえ…突然話しかけてしまってすみません。ただ、貴方の好きなお酒が何か…気になりまして。」
ゾクリと背筋に冷たいものが走る。
バーボンの口調が出ている彼は…危険だ。
『あ…俺は…あまりお酒が得意ではないので…』
「そうなんですか…でも、ラムって度数が高いですよね?どうして手に取ったんですか?」
今度は探偵のような質問攻めが飛んでくる。上手く乗り切らないと、彼に目をつけられることになる…。
『俺の父が、お酒好きなんです。もうすぐ父の日ですし、何かいいものはないかと思って。』
よし、これはベストな答えだろう…。
「へぇ…僕もお酒好きなので、気が合うかもしれませんね…。その方はどんなお酒が好きなんですか?」
嘘だろ…、赤の他人にここまで突っ込むか…!?
『す、すみません…これから予定があるので…!』
「……」
結局、逃げるようにスーパーから出てしまった。
406人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さく(プロフ) - 面白くてスラスラ読んでしまいました!更新楽しみにしています!! (2020年10月25日 20時) (レス) id: 3163cb22f6 (このIDを非表示/違反報告)
はしぽん(プロフ) - MAERさん» コメントありがとうございます!頑張ります!´`* (2020年10月8日 10時) (レス) id: 5e08e9cd70 (このIDを非表示/違反報告)
MAER - 面白いです!更新頑張って下さい、、! (2020年10月8日 7時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
はしぽん(プロフ) - 舞さん» コメントありがとうございます! 掛け持ちですが、どちらも更新頑張ります…!m(*_ _)m (2020年10月5日 9時) (レス) id: deac2c46f8 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください^ - ^ (2020年10月5日 0時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:はしぽん | 作成日時:2020年10月4日 23時