肉食系×伍拾捌 ページ10
呪霊の、動きが止まる
前までも止まってた。けど、一瞬生命の動きそのものまでも止まっているようだった
一歩。
Aの足が前に出る。
呪霊は思わず後ずさった。
冷たく見据えてくるAから、目線が逸らせない。
__逸らしたら、殺される。
本能から感じ取るソレが、Aの腹の底からひしひしと感じられる
実力差、経験どうこうの話ではない
紛れもなく、純粋な殺気
どうにかして探りたい、攻撃を入れたい。
けど、足が動かない、口が動かない。
そんな呪霊の背中を押したのは、紛れもないA自身で。
「俺、全うに君と相手したら死んじゃうし、せんせーに報告もしなきゃいけないからさ
死にたがりだったら話は別だけど、そんな事ないでしょ？
じゃあ、俺なんかに祓われ(殺され)ないように
.
_精々頑張ってね。」
目の前で、にこりとわらうA
強い呪霊が、ただの言葉で止まるはず無かった
ただの殺気で、ただの恐怖で。
否、これらは�爐燭性瓩任鰐気�った。
日本一、世界一、なんてそんな薄っぺらい言葉じゃ到底表せない、明確な敵意
それに乗せた殺気が、恐怖を産む
全て全て、連続した
特別で特殊で、例外で非凡で、風変わりで奇怪で異様で格別な
そんな、ただの狂気
.
「逃げられちゃったのか〜」
「ま、Aが死んでなくてよかったよ」
「あれ！？A！？野暮用じゃなかったのか！？」
「ゆーじはもう少し人を疑うことを覚えたほうがいーよ！死の瀬戸際だったんだからねー！」
「無傷なのにか！？」
「バ！レ！た！」
.
見上げた昼の空には、高い高いところに月がかかっていた。
猫の爪のように尖ったその月は、明るく強い太陽の光に霞んでいた。
それを、私は綺麗だとおもった。
いくらきれいなものでも、どんなに崇高なものでさえも、強く明るいものには敵わない。
ずっとずっと心地よいから、みんな明るいものばかり見てしまう。
遠いぼやけたものよりも、近いくっきりとしたものの方が手を伸ばしやすい。
耳触りがいいもの。
自分は正しいのだと思わせてくれるもの。
そういったものが、ヒトは大好きなのだ。
.
終 第伍章 ハイビスカスの運命論
続 第陸章 不正解な大正解
.
「A。特級呪霊と対峙したとき、親玉の顔って見た？」
「くひひっ！どーだろうね。記憶にないってことは見てないって事なんじゃない？」
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亜麻葦(プロフ) - 笹かまさん» 祝ってくださるだけ凄く嬉しいです…！ありがとうございます！！更新頑張ります！(涙) (2021年1月12日 8時) (
レス) id: cfeb7c9eca (このIDを非表示/違反報告)
笹かま(プロフ) - 1日…過ぎてしまった……。申し訳ないです(;-;)えっと、誕生日と第2部突入…おめでとうございます！これからも更新、無理のないようお体に気を付けてください！ (2021年1月12日 7時) (レス) id: 355c7a539d (このIDを非表示/違反報告)
亜麻葦(プロフ) - りあさん» ありがとうございます！うわわ！嬉しいです！今後ともご贔屓に笑 (2021年1月11日 17時) (レス) id: cfeb7c9eca (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - おめでとうございます！！いつもめっちゃ楽しく読ませてもらってます。これからも更新頑張ってください(*^^*) (2021年1月11日 17時) (レス) id: a466be600e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜麻葦 | 作成日時：2021年1月9日 18時
