【呪術廻戦】高専肉食系男子多い説を男子が証明しようと思います 2

肉食系×伍拾肆 ページ17

血塗れで、原型もほとんど見えない佐藤怜

近くに落ちていた、死ぬ前に飛んだのであろう曲がった眼鏡が、悲惨な状況をまた際立ている


ぺたりと地面に座り込んだAの背後から、女の子の幻聴が聞こえる



『Aが殺したのよ』



その言葉が、脳裏に焼き付く


会ったのが一瞬でも、過ごしたのが一瞬でも。

並の高校生に、その現実は辛いものだった


「俺が、殺したのかな？…ごめんね、佐藤さん」


歪な笑顔を貼るA

その肩に、手が置かれた


「A、帰ろっか」

「…うん。」


白髪の男、五条悟が差し出した手を取る

後ろで気まづそうにこちらを見つめる伊地知


大丈夫たよと囁きかけるように、頭に置かれて揺らされた手がいつもみたいに心地よく無かった。


現実が纏わり付いてくるように、体が重かった。


頭を振って、振り切ろう

引きずってる自分が、一番醜いんだから。



引きずってたら、見放されるんだから。


「ごじょーせんせー！俺頑張ったからプァンタグレープ飲みたい！！」

「…何本？」

「流石にだから四本にしておくよ！」

「ブレないねぇ」


刺された肩を庇いながら、帰路に着く。


爛々とスキップをしていた、Aの足が突然と止まった


「A？」


バタリ。 ふわりと舞った白い髪を残して、棒抗でも倒れるかのように、Aの体が倒れ込む


遠くに聞こえる声と、地面に流れる血、暖かくて冷たいそれになけなしの視覚と聴覚、触覚をとられながら、意識を手放した

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