肉食系×参拾陸 ページ37
「ほぉ。ソイツを庇うか。」
くつくつ。喉の奥からの笑い声
「お前に話すことでもないだろ。」
むかむか。腹の底からの苛立ち
「俺が不意を着いてアイツを殺すこともあるぞ？」
へらへら。本心を含んだ煽り文句
「今、なんて言った？？」
ぷつぷつ。切れたのは心許ない闘争心
.
Aの白い髪が、風を通して揺れる
恵の呪力消費のため消したのか、蝦蟇はもういない。
足がかくりと折れて、地べたに座ったような状態で目を閉じていた
白くて長い睫毛を伏せながら、ほんのり桃色に染まった唇を閉じながら。
顔の大部分が影に覆われて、密かな光しか入らない帳の中、
目立たない悪意という影が、Aに差し込んだ。
「…ｱｶﾞ…ｷﾞｶﾞ…ｸﾞﾍﾍ」
一部分甲羅に覆われ、血管や脳すら浮き出ているようなビジュアルの呪霊
鞭のようにうねり、角の出ている腕を振り上げた。
「…ふぁぁぁ。」
その、腕が止まった。
相手の意図に反し、止まった。
欠伸をして、油断そのものだった背中が、もう呪霊の視界に入らなかった。
「俺が善意で気絶と拘束をされたフリをしてあげたのに台無しじゃんか！何してくれんのさ！」
気配と声がした方に、呪霊が振り向く。
そこには、いつも通りへらりと笑った、Aの姿が。
ひとつ違うのは、呪霊の眉間にめり込まされた銃口。
「人の縛り方はこれじゃだめだってめぐみに教えてあげないと！あれ？この場合ってかえるちゃんに教えるのがいいのかな？
あ、ごめんね！じゅれーくん！！
…忘れてた！！」
帳内に反響する銃声。
Aの目の前には、額に一筋の穴が空いた二級呪霊
ただ銃で一回打たれただけなのに。呪いだったら再生できるのに。
そんな疑問すら持たせて貰えないまま、呪霊の体は額の風穴からブクブクと膨らんでいった
否、ボコボコという表現のほうが正しいだろうか。
くつくつと熱い溶岩から出る泡のような其れが、呪いの全身を周る
「…ｸﾞ……」
パァン。
風船。その表現が唯一合っていた
呪霊の身体中に玉に込められた呪力が周り、たったの銃弾一つで一掃。
その力から派生された呪霊の死は、なんとも儚いものであった
「あーあ。ごじょーせんせーのSだなぁ、こんな緊急事態に」
その後に続く彼の言葉を、もしも聞いた者がいるのなら、口を揃えて叫ぶだろう
.
「呪具もくれないんだから!」
�猴�り得ない�瓩函�
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1132人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きのこっのっこーのこっげっんっきっのこっ - いやぁ…うん、面白すぎるわ()夢主おそ松さんの十四松みたいd(( (2021年4月2日 19時) (
レス) id: 0614e5eebb (このIDを非表示/違反報告)
亜麻葦(プロフ) - 由哉さん» そんなに悩んでくださりありがとうございます…！他にも誤字脱字などがあったら不確かでもどんどんコメントくださいね！笑 (2021年1月16日 19時) (レス) id: cfeb7c9eca (このIDを非表示/違反報告)
由哉(プロフ) - 亜麻葦さん» 誤字でしたか！ひたすら文の前後を読んでコメントを送るか送らないか悩みましたが、お役に立てて良かったです！(^∀^*)更新頑張ってくださいo(^ω^)o (2021年1月16日 18時) (レス) id: 021ccdd210 (このIDを非表示/違反報告)
亜麻葦(プロフ) - 由哉さん» ごめんなさい！しっかりと誤字でした…(泣 細かいところまで気づいて下さり嬉しいです！コメントありがとうございます^^ (2021年1月16日 17時) (レス) id: cfeb7c9eca (このIDを非表示/違反報告)
由哉(プロフ) - コメ失礼します。肉食系x弐の夢主の｢気づいた？｣の台詞の虎杖の名前が"虎枝"になっているのですが・・・わざとなのか変換ミスなのか気になりコメントさせていただきました┏● (2021年1月16日 15時) (レス) id: 021ccdd210 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：亜麻葦 | 作成日時：2020年12月2日 16時
