友人の遺言通りに救う側の人間になります。

32話 ページ33

『織田作之助』


諸伏「！」


『それが俺の大切な友人の名前だ』



自分で何故彼の名前を言ったのかわからない。



『幼馴染に近い関係だった』

それでも口が勝手に動く。

作とは気がついたら一緒にいた。

同業者だった…からかもしれないけど


『俺はアイツが大好きだった』



大好きで



大切で



諸伏「うん…」


諸伏に強く抱きしめられた。


『……』


諸伏「大丈夫
俺はカズの味方だよ」



















『…悪かったな』


諸伏「いいよ…あ、そっちの一口頂戴」


『おう』


あれから落ち着いて今は中華街で肉まんと豚まんを2人で食べている(俺の奢りで)


諸伏「今度ゼロ達と来たいね」


『…そうだな』


諸伏は不思議な奴だ。


正義感が強いのは当たり前だが…


俺よりなにか、こう…



『お前はなんで警察官になりたいんだ？』


諸伏「え？……カズだから…少しだけ…話そうかな…
実は…俺(((「ひったくりよ！！！！！！」！？」


『…』


走ってこっちに向かってくるひったくり犯。


手元には拳銃。


なら…


諸伏「カズ！！！」


『投げ飛ばされたくなかったら止まれひったくり犯』


「あ"？」


どーせ俺を人質にでもしたいんだろうな…


俺チビだし


俺はひったくり犯の拳銃を持つ手の手首を握った。


『狙うべきは心臓か頭
俺のオススメは頭だ
チャンスは一度
外したら俺の同期のアイツの蹴りがお前の腹に入れられる』


ひったくり犯はガタガタと震え始めた。


『HAHA！殺す気がないのにイキって拳銃持ってんの？だっさいなぁ…殺すなら人思いに』


パトカーのサイレン音が聞こえ始めた。



『ゲームオーバーだね
あ〜あ…殘念』

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